ON Semiconductorは、スマートフォン、タブレット、デジタル・カメラなどの携帯機器で一般的に使用されている1セル・リチウムイオン(Li+)バッテリの残存電力レベルの正確な測定値を提供する、新しいCMOSバッテリ残量ゲージICファミリ「LC709201F/LC709202F/LC709203F」を発表した。
これらのファミリは、温度と電圧を確定するための独自の補正技術を採用することにより、測定誤差を±5%未満(LC709201F/LC709202F)または±2.8%未満(LC709203F)に低減している。また、低消費電流のため、バッテリの電力消費を最小限に抑え、充電サイクル間の時間延長にも効果を発揮する。さらに、LC709202FおよびLC709203Fでは、0.2μA以下の省電力スリープ・モード機能によってこの機能を向上させることが可能なほか、LC709203Fには2μAのECOモードも搭載されている。
このほか、LC709201FにはI2Cインタフェースおよび通信端子に加えて、バッテリ温度読み出し制御 、バッテリ温度、リセット、テストおよび電源用のアナログ電圧入力が搭載されているほか、LC709202FおよびLC709203Fにはアラート機能が追加されている。アラート機能はLC709203Fでは設定可能で、相対残容量(RSOC:Relative State Of Charge)およびバッテリ電圧の低下と低バッテリ警告のための外部アラーム/割り込みを示すことが可能だ。加えて、LC709203Fはテーブル書き換えシステムによって、新たに登場するどのリチウムイオン・バッテリ・ケミストリ・タイプにも対応が可能だという。
なお、LC709201FおよびLC709202Fは、鉛フリーのVCT-16パッケージで、LC709203FはVDFN-8およびWLCSP-9-9パッケージでいずれもすでに供給されており、単価は2000個注文時で0.66~2.00ドルとなっている。