デルとシー・エス・イーは、DELL Wyse シンクライアントに搭載されているシンクラアント専用OS「DELL Wyse ThinOS」が、CSE社が開発したSECUREMATRIX(セキュアマトリクス)のマトリクス認証に対応すると発表した。

DELL Wyse ThinOSとSECUREMATRIXの認証モジュールが連携することで、シンクライアント利用におけるユーザ認証のセキュリティをさらに強化できるようになる。

SECUREMATRIXは、64個の数字が並ぶマトリクス表上で、ユーザが決めた形どおりに数字を選択するワンタイムパスワードシステム(OTP)。マトリクス表に表示される数字が毎回ランダムに表示されることでワンタイムパスワードを実現している。

DELL Wyse ThinOSでSECUREMATRIXを利用する場合の構成例。SECUREMATRIXの認証を経たのち、仮想化システムとの接続が可能になる

社内インフラに直接接続されるシンクライアントにおいては、接続時の認証強化が必須とされており、DELL Wyse ThinOSがSECUREMATRIXに対応したことで、セキュリティトークンやスマートカード等のハードウェアの利用することなく、デバイスレスでのOTP認証を行うことができる。

SECUREMATRIXのパスワードのイメージ。予め指定した形(この図ではV)で数字を選択していく。数字の並びは毎回変わるので、パスワードの数字も毎回変わる

デル クラウド・クライアント・コンピューティング事業部 事業部長 松浦淳氏によれば、接続時の認証強化の要望は金融機関などを中心にあり、デルでは約1年前から開発を進めてきたという。

今回、SECUREMATRIXの認証に対応したことで、より高いセキュリティが求められる領域でのシンクライアントの利用が期待できるという。