Infineon Technologiesは、電磁調理器具のシステム効率と信頼性に対する厳しい要求に応えることが可能な20A電流クラスのフライホイールダイオードを内蔵した1350Vリバースコンダクティング(RC)IGBT「20A RC-H5」を発表した。
同製品は、従来製品比で、スイッチング損失を最大30%削減し、設計にあたり最高30KHzまでの周波数を使用することが可能。これにより同製品を搭載したシステムの効率は0.5%、システム全体の性能は92%を超えて向上することが可能なほか、銅配線の少ない、より小型の誘導子を選択できるため、システム全体のコストも低下させることが可能だ。
また、ワット損を軽減すると共に、最高175℃までの高い環境温度下においても熱的性能に優れているため、信頼性を向上させることも可能になったほか、電流投入時のスパイク電流が10%削減され、システム内の受動的コンポーネントへの負荷を軽減したことも信頼性を高める要因となっている。さらにEMIも改善したため必要なフィルター処理が減り、設計者はシステムコストを引き下げることが可能になったという。
なお、同製品は、阻止電圧1200Vと1350Vの電流クラス20Aとして提供され、TO-247パッケージが使用されている。このうち、1350V品はすでに出荷を開始しており、一方の1200V品は2014年第2四半期からが予定されているという。