Agilent Technologiesと、細胞株の評価・品質保証サービスを提供するCell Line Genetics(CLG)は、再生医療やがん研究に向けた高スループットのゲノム評価ワークフローの開発を行い、細胞株の完全性の確認やモニターを行えるような体制の構築を目指し協力していくことを発表した。

今回の協業体制に基づき、両社はAgilentのカスタム・ターゲットCGH+SNPマイクロアレイおよびSureFISH技術を活用して研究開発を進めていくとする。具体的には、今後予測される高スループット環境において、重複、欠失、細胞株クローン性を高感度に検出することを目的にCGH+SNPマイクロアレイを活用するほか、SureFISHアッセイを活用し、細胞1個レベルでの異常検出を実現する計画だという。

また、がん細胞株の評価向けとして、CLGはアレイCGH(aCGH)サービスを提供する計画。これは、多数のゲノム構造異常を同時に、従来の細胞遺伝学と比較して、従来以上に高確度、高感度、広範囲で検出することを可能とするほか、aCGHの活用により、解析時間の短縮化を図ることが可能になるとする。

なお、両社はすでに1万5000以上の幹細胞株をテストしたところ、20%が異数性、このうち60~70%がモザイクであることを発見しているほか、ゲノム構造異常が潜む細胞は増殖性が高く、培養細胞の大部分を占める場合があることを確認しているという。