STMicroelectronicsは2月26日、32ビットマイコン「STM32」ファミリの全製品向けに、容易に拡張することができる低価格な試作用ボード「STM32 Nucleo」を発表した。
同製品は、Arduinoシールドとの接続互換性に加え、マイコンに内蔵されている全てのペリフェラルへのアクセスを実現するST Morpho拡張ヘッダを提供する。さらに、mbedを使用することが可能で、mbed.org上のmbedオープンソースソフトウェアプラットフォーム、オンラインツール、開発者コミュニティを利用することができる。
具体的には、ボード上のArduinoヘッダにより、広範なArduinoエコシステムのシールドを利用できるため、特別な機能を迅速かつ簡単に追加することができる。加えて、Bluetooth LEまたはWi-Fi接続、GPS、MEMSマイクの専門性を生かした録音、近接センシング、およびワイヤレス制御などの機能をサポートする独自の専用シールドを提供している。
「STM32 Nucleo」は、「STM32」ファミリ向けの完全なサポートを用意しており、各試作段階においてハードウェアとソフトウェアの両方を素早く微調整できるため、迅速な開発が可能になる。さらに、様々なプロジェクトであらゆるシールドの再利用ができるため、顧客のアプリケーションシールドへの投資が無駄にならないという。
なお、「STM32 F1/L1/F4/F0」バリューラインに対応した「STM32 Nucleo-F030R8/F103RB/F401RE/L152RE」は現在入手可能で価格は10.32ドル。「STM32 F3/L0/F0」ラインに対応した「STM32 Nucleo-F072RB/F302R8/F334R8/L053R8」は、2014年第2四半期に発売される予定。