IDTは2月26日、WPC(Wireless Power Consortium) 1.1 Qi規格と、PMA(Power Matter's Alliance) 1.1規格の両方に互換性のあるデュアルモードワイヤレス給電レシーバ「IDTP9023」を発表した。
同製品は、WPC 1.1とPMA 1.1に準拠する1チップのワイヤレス給電レシーバで、同期フルブリッジ整流器、高効率の同期降圧型コンバータ、内蔵型マイコンから構成されている。これらの回路により、モバイル機器への電源供給を最適化すると同時に、アプリケーションの基板面積、部品数、放熱を最小限に抑えることができる。また、プロプライエタリなPCBベースのコイルだけでなく、WPCとPMAのすべてのレシーバコイルをサポートしており、スマートフォン、タブレット、ホルダやその他のアクセサリなど、幅広い用途で最大限に利用できる。
内蔵型マイコンは、QiとPMAの仕様にとどまらず、さまざまな制御機能とステータスインジケータを提供するため、洗練された電源供給方式や革新的なユーザインタフェースの開発が可能になるとするほか、独自のトランスミッタ/レシーバ間バックチャネル通信プロトコルによって、同社のワイヤレス給電トランスミッタとの通信が強化されたとともに、統合されたI2Cインタフェースから充電状態と独自のアライメントガイド情報にアクセスすることができる。
加えて、ファームウェアが柔軟でマイコンがプログラムしやすいため、考えられ得るさまざまな用途において、電力伝送の効率性を最大化するためにコイル駆動回路を微調整できる。
なお、パッケージは3.9mm×4.1mmサイズのWLCSP。現在、特定の顧客向けにサンプルを出荷中。デュアルモード機能が不要な用途では、Qiのみに対応した「IDTP9022」も用意されている。