川崎市と富士通は2月19日、ICT環境の充実や次世代育成などの分野における連携・協力を通じた持続的なまちづくりを目指し、包括協定を締結したと発表した。富士通が自治体との間で包括的な協定を締結するのは今回が初めて。
両者は今後、本協定に基づき、川崎市の持つ地域資源や人材と、富士通の持つICTやノウハウなどを活用した取組を推進する。
連携・協力の対象分野は、下記のとおり。
- ICTを活用したまちづくり
- 世界に飛躍する次世代への多様な人材育成
- 活力あるコミュニティの形成
- 環境にやさしいまちづくり
- 最先端技術を活用した国際貢献と産業振興の推進
具体的には、川崎市が直面する社会経済環境の変化や人々の動向などに関わるビッグデータの活用や市民生活を向上させ企業活動の活性化を促すオープンデータの活用について、調査・研究を進める。また、市内在住の高校生、大学生を対象にした理系のキャリアデザインに関するシンポジウムや講座などを開催し、理系人材の育成を推進する。
そのほか、人材育成では、市内在住の小・中学生を対象に、総合的な学習の時間などを活用した情報セキュリティ教育や環境教育、先端科学技術に関する出前講座を開催するとともに、職場体験の受入や小・中学校におけるスポーツ教室の実施など、富士通の強みを活かして小・中学生の学びに対する支援を推進する。
また、平成26年4月に開校する市立川崎高等学校附属中学校において、富士通のICTに関するノウハウを活用した講座の開催や先進技術を集約したスペースを設置するなど、ICTリテラシーの向上への取組を推進する。
さらに、川崎市・川崎市産業振興財団主催の起業家オーディションにおいて、最終選考に進出した起業家のうち、ICTの有効活用が期待できると富士通が評価したものに対し、富士通賞としてクラウドの開発環境の提供などスピード感あるスタートアップ支援を推進などの取組を両者で実施する。