ルネサス エレクトロニクスは2月19日、同日開催された同社の取締役会において、自社ならびに国内子会社を当事者とする吸収分割および吸収合併により、製造関連のグループ再編を行うことを決定したと発表した。

今回の決定により、前工程分野は、2014年4月1日付でルネサス北日本セミコンダクタ(北セミ)の結晶事業を吸収分割の方法により北セミの100%子会社であるルネサス甲府セミコンダクタ(甲府セミ)に承継。その後、甲府セミは吸収分割により、ルネサス那珂セミコンダクタ(那珂セミ)に承継。那珂セミ、ルネサスセミコンダクタエンジニアリング(RSE)および甲府セミは、那珂セミを吸収合併存続会社、RSEおよび甲府セミを吸収合併消滅会社として、それぞれ合併を行うこととなる。

また、併せてルネサスセミコンダクタ九州・山口(SKY)も、吸収分割により、半導体製品の前工程製造事業をルネサス関西セミコンダクタ(SKS)に承継させ、これらの実施後、SKSおよび那珂セミは、さらにSKSを吸収合併存続会社、那珂セミを吸収合併消滅会社として合併し、半導体製品の前工程製造事業をSKSに集約が図られる。

さらに、この集約が図られた後、SKSおよびルネサス山形セミコンダクタ(SYG)が、SKSを吸収合併存続会社、SYGを吸収合併消滅会社として合併を行い、この手続きが終了後、最終的にSKSは商号を「ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリング株式会社」に変更し、本店所在地を茨城県ひたちなか市に変更することとなる。

一方の後工程分野は、北セミおよび、それぞれ北セミの100%子会社であるルネサス柳井セミコンダクタ(柳セミ)、羽黒電子、北海電子、ルネサス100%子会社のルネサス九州セミコンダクタ(九セミ)も、北セミを吸収合併存続会社とし合併し、その後、後工程製造事業をSKYに承継させ、SKYを吸収合併存続会社、北セミを吸収合併消滅会社として合併を行い、その後、商号を「ルネサス セミコンダクタ パッケージ&テスト ソリューションズ株式会社」に変更を行い、本店所在地を群馬県高崎市に移すことになるという。

これによりルネサス エレクトロニクスの国内製造体制は前工程担当会社1社、後工程担当会社1社という形となり、生産効率の向上や、市場の急激な変動にたいするフレキシブルな生産体制の構築ができるようになるとしている。また、同社では、今後、優位化技術/コスト競争力のある自家工場の維持・継続を図っていく方針であるともしている。

再編実施前の生産体制と再編実施の手順(図内の番号の順番に沿って吸収合併が進められる予定)

再編実施後の生産体制。シンプルな組織により、生産効率の向上が図れるようになるほか、市場の変動に対し、フレキシブルな生産体制を構築することができるようになるという