好評企画第3弾!地方でソーシャルメディアを活用するには?全国からファンを集めるには?参考になるFacebookページ事例を3つご紹介します。

地元やその周りだけでなく、全国からファンを集めたいけれど、Facebookページでどんな情報を発信するのが最適なのかと、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケッターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、ソーシャルメディアの特徴を上手く活かし、各地から注目を集めるような投稿をしているページ事例を3つご紹介します。

前回大変好評いただいた、ソーシャルメディア活用が上手い”地方・ローカル”のFacebookページ事例紹介の第三弾です!

第一弾はこちら   第二弾はこちら

どの事例も、ファンを魅了する情報を見極めて発信し、交流していくことで、エンゲージメント率の高いFacebookページ運用を実践しています。ぜひ参考になさってください!

1:沖縄県/農業  いえじま小麦家のおはなし/有限会社TAMAレンタ企画
2:岐阜県/食品  株式会社宮春
3:福岡県/ホテル Richmond Hotel Fukuoka Tenjin/アールエヌティーホテルズ株式会社

*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)

1:いえじま小麦家のおはなし/有限会社TAMAレンタ企画

https://www.facebook.com/IejimaKomugi.jp

まずは、いえじま小麦家のおはなしのFacebookページをご紹介。 久しぶりに「これは!」と思うほど素敵なFacebookページを発見。農家さんは参考になるポイントがたくさん詰まったページですよ!

舞台裏を紹介する

いえじま小麦「家のおはなし」というとおり、いえじま小麦を育てる農家さんの様子や小麦の成長過程が投稿されています。ページのタイトルも、あたたかさが感じられて、なんとも素敵ですね。

よく、テレビなどでも消費者がなかなか見る機会のない育成過程や製造工程を紹介する番組がありますよね。自分たちの身近なものの、見えない「舞台裏」の話は、コンテンツとして魅力があります。

農業など情報の非対称性が高い業種では特に、見ている側の驚きや発見も多いだけに反響も大きくなる傾向にあります。実際、いえじま小麦家のおはなしのページにも多くの「いいね!」などがついています。

これらの舞台裏を紹介することのメリットは、先に紹介したコンテンツとして魅力がある、つまりFacebook上でいうと大きな反応が得られる、こと以上に以下2つのメリットがあると考えます。

1)品質の高さを伝えることができる
2)収穫物に愛着を持ってもらえる

1)については、例えば以下のような投稿です。

左の「化学肥料を一切使用せず行った土作り」からは、作り手のこだわりが感じらえます。 さらに、このページは作り手の存在が感じられ、安心・安全・信頼といった気持ちにつながるような投稿が見られます。

育てている農家の方がさりげなく写真に写っていたり、右の投稿「小麦はあまり世話を焼かせない、いい子なんだよ」の文章のように、愛情が垣間見えることがあるのです。「手」を写すというのも、「熟練」という印象をうけますね。

2)の「収穫物に愛着を持ってもらえる」というのは、ファンが農作物の育つ過程を定期的に見ているうちに、身近な存在になってくるという効果があるということです。

まだこの記事を書いている段階では、少し伸びてきた程度ですが、これから収穫するまでは色々な出来事があると思います。土づくりから始まり、種まきから育つ過程をみていったら、次第に情がうつっていきそうですね。

現地の空気を感じる投稿

沖縄の伊江島に流れる空気を届けてくれるような投稿がされています。これがまた、非常に秀逸。いくつか紹介していきましょう。

下↓のキャプチャー左は、季節の移り変わる様子を伝えた投稿。右はのんびり感が伝わる投稿。

こちらは星が美しく光る写真。伊江島の魅力が感じられます。

これらの投稿は、見ている人に癒しや、感動を与えたり、各人の沖縄に対する想いなどを呼び起こさせたりすることで、どこかしら心が動き「いいね!」などの反応につながるのです。

沖縄の食文化に交えて

以前に開催した写真コンテストの入賞作品も紹介しています。

左は沖縄そばの投稿です。この投稿だけとびぬけて反応が多いので、(推測ですが)投稿を広告に出していたのではと考えます。

料理写真は「いいね!」が集まりやすいうえ、沖縄であることがすぐにわかる「沖縄そば」が被写体で、目にした人に受け入れてもらいやすい内容ですね。いえじま小麦を知らない人にアプローチする際、相手が知っているものをきっかけにするというのはポイントですね。

右はヒラヤーチーについての投稿。沖縄の食文化について知ることができる投稿ですね。しかも台風という時期性のあるものに絡めていることで、注目度も上がりそうです。

本当に、このページの投稿は雰囲気があって好きです。なんだか見ていて感動してしまいました。これから小麦の成長ととともに、このFacebookページも大きく成長していくのだと思うと、今から楽しみです!

2:株式会社宮春

https://www.facebook.com/miyabo.harubo

続いて、株式会社宮春のFacebookページをご紹介します。

ファン数は約300なのですが、ひとつの投稿につく反応率が高い!毎回コンスタントに35~75件の「いいね!」などの反応があり、多いときで100件を超えることも!つまり反応率50%を超えることがあるということ。すごい!

主に注目したいのは、キャラクターの活用方法と画像です。

キャラクターの立ち位置

豆の加工品を扱う宮春では、豆をモチーフにした、”まめでっち”というキャラクターを登用。キャラクターは、ファンとのコミュニケーションのハードルを下げたり、可愛さから愛されたり親しみをもってもらったりと心の距離が近づくというメリットがあります。

ただ、デメリットとしては(キャラが幼く見得る場合)真面目な話がしにくいこと、(方針や商品特性によりますが)キャラクター設定によっては商品の直接的な宣伝に向いていないケースもある、という点が挙げられます。

宮春では、どうしているかというと、キャラクターと店主(リアルな人)の両方をページ運用に登場させているのです。これで、ページ全体として発信していく情報のバランスもとれますし、発言者とその内容のミスマッチを防ぐことができるのです。

店主とキャラクターの使い分けは、以下のようなかたちで表現されています。

  • キャラクター:言葉づかいがラフかつ特徴的(タメ口で、たまに文末に「~でっち」などをつける)
  • 店主:基本的に、ですます調。店主の発言の前には[店主より]という小見出しがつく。

こちら↓の投稿をご覧いただくと、わかりやすいかもしれません。

このようにして、内容的には

  • キャラクター:投稿の「つかみ」となる部分を担当。元気いっぱいのキャラでファンと軽いコミュニケーションを繰り返す。
  • 店主:お客さまとの付き合いの紹介、商品の直接的な宣伝や説明をする。

という感じにだいたい棲み分けされています。
こちら↓は商品の宣伝投稿です。店主からのメッセージになっていますね。

キャラクターの役割をしっかり決めているため、ページ全体のバランスが取れているというところが良いですね。

投稿内容がざっくり把握できる画像

Facebookのニュースフィードに様々な投稿が並ぶなか、みなさんも一つひとつの投稿をじっくり読んでいくということはしないのではないでしょうか。ファンがざーっと流し見するなかで、気になった投稿を見ているという状況では、パッと見で何を言っているのかわかる投稿は効果的です。

宮春の投稿画像は「目立つビジュアル」「大きい文字で内容を説明」という2つの特徴があることで、ファンの目に留まりやすく、かつひと目で内容を把握できます。そのため、ファンが瞬時に「いいね!」しやすく反応が集まるのです。

「目立つビジュアル」に関しては、キャラクターもうまく使ってインパクトのある絵を作り上げています。こういった意味でもキャラクターをうまく活用しているといえるのではないでしょうか。

なんといっても個性が大事

宮春の投稿を細かく見ていると、投稿のなかにユニークさや運営者のお客さまや商品に対する想いが伝わってきます。

色々テクニック的な面はありますが、やはりこのハートの部分が充実してこその、このファンからの人気なのではないでしょうか。

3:Richmond Hotel Fukuoka Tenjin/アールエヌティーホテルズ株式会社

https://www.facebook.com/richmondhotel.fukuokatenjin

最後に、福岡県にある、Richmond Hotel Fukuoka TenjinのFacebookページをご紹介します。

ファン数が約2,800人のところ、投稿につく「いいね!」やコメント、シェアの数の合計は50~80ほど。なかなか盛り上がっています。コンテンツの種類も豊富で、随所に工夫も見られます。

企画の過程を公開

アメニティのリニューアルからクリスマスプランまで、企画中の写真や途中経過を公開。このように、ホテルのなかが見える投稿、なかの人の一生懸命さが伝わる投稿は、ファンとの心の距離を縮めますね。

また、ファンに意見を聞くこともあります。、こういった投げかけは、必ずしも最初から返信してもらえるわけではありません。継続して言い続けること、「お客さまの意見を反映させたい、きかせてください」という姿勢を見せ続けること自体にも意味があるのではないでしょうか。

気配りサービスの紹介

公式に発表するようなサービスではなくても、スタッフ間で共通して行っているサービスや、徹底していることがあれば、お客さまに知っていただきたいですよね。そんなとき、Facebookは役に立ちます。

Richmond Hotelでもちょっとしたサービスを紹介しています。接客の質を訴求することができますね。

スタッフ紹介

スタッフのメッセージとともにスタッフを紹介しています。想いが伝わるような心のこもったメッセージを書くことがポイントですね。ファンから応援のコメントも入っています。

セルフコメントをプラスセルフコメントをプラス

これは面白い取り組み!投稿してから時間が経過した後、自ら「いいね!を押してくださいました皆さま、ありがとうございます。」という書き込みをしています。

確かに「いいね!」をしてくれた人にもお礼を言いたいときってありますよね。コメントを書いた人にはコメント返しが可能なのでよく見かけますが、「いいね!」へのお礼コメントは珍しいです。

オリジナルチェックインクーポン?

以前はFacebookのチェックインクーポンがありましたが、すでに廃止されていますね。でも、Richmond Hotelは独自にチェックインクーポンなる制度を設けています。

周辺情報を提供

季節のイベント情報だけでなく、施設周辺の飲食店の情報なんかも定期的に投稿しています。スタッフみんなで食べに行ったりしているようですね。仲の良さがうかがえます。

以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、地方のお店や企業で、Facebookを上手に活用し全国にファンを沢山集めているページ事例を3つご紹介しました。ぜひご参考にしていただければ幸いです。

ライター紹介

柴 佳織(Kaori Shiba)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。

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