ルネサス エレクトロニクスは2月17日、電子レンジや炊飯器などの白物家電市場および血圧計や血糖値計などのヘルスケア市場など向けに、音声再生やタッチキー操作といったヒューマンマシンインタフェース(HMI)機能を搭載したシステムの開発に寄与するソリューションキット「RL78/L1C Human Machine Interface Solution Kit」を発表した。3月下旬より販売を開始する。
同キットは、LCDコントローラ/ドライバを内蔵したマイコン「RL78/L1C」およびセグメントLCD表示回路、音声再生回路、静電容量タッチキー回路などを基板に搭載しているため、LCD表示、音声再生、タッチキー操作を組み合わせたシステムの開発・評価が可能な点が最大の特徴となっている。ベースにすることで、システム開発の際の企画から設計工程までの期間を短縮できるのに加え、試作回数の削減などにより効率的な開発が可能となる。
具体的には、タッチキー入力により、LCD表示と音声再生が連動するといったHMIの組み合せの評価が可能。また、マイコンに内蔵している機能を活用してLCD表示、タッチキー操作、音声再生を実現しているため、LCDドライバIC、タッチセンサIC、音声再生LSIなど、従来は外付けされていた部品が不要となり、システム構築にかかる部品コスト削減に寄与する。タッチキー操作は、汎用ポートを用いた直列容量分圧比較方式で静電容量タッチキー(4キー)を実現しており、音声再生は、アレックス製音声合成ミドルウェア「Sodiac」の実装により、音声LSIと同等の高品質と話速変換を実現する。
さらに、「RL78/L1C」に搭載されたUSBファンクション機能と同ソリューションキットに搭載されたフラッシュメモリを用いて測定データをフラッシュメモリに格納できる。これにより、データをUSB経由でスマートフォンやPCに取り込み、データを管理するシステムの評価・開発が可能となる。加えて、通信モジュールを外付けすることでECHONET Liteを使用した通信機能付き家電製品の開発・評価ができる。