東芝は2月13日、データセンターや大型サーバなどで使われるニアライン向けの大容量HDDとして、ヘリウムガス充填型以外のHDDとしては業界最大の記憶容量となる5TBを実現したSASインタフェースの「MG04SCAシリーズ」とSATAインタフェースの「MG04ACAシリーズ」を製品化し、2月下旬からサンプル出荷を開始すると発表した。

5TBのニアライン向け3.5型HDD

新製品は、ディスク媒体の磁気記録層とヘッドの機能向上により高記録密度化を図り、ディスク一枚あたり最大1TBで、業界最大の5TBを実現。従来機種(「MG03SCA400」「MG03ACA400」)に比べ、データ転送速度が約24%高速化、エネルギー消費効率を約20%向上している。

また、廃棄や再利用時に記録されているデータを短時間で無効化する機能「Sanitize Device Feature set」を搭載。これにより、記録されている機密性の高いデータや個人情報などを短時間で無効化できるので、効率的な廃棄、再利用が可能。

EU(欧州連合)RoHS指令(コンピューターや通信機器、家電製品などの電気製品に、有害な化学物質の使用を禁止する指令)への適合や本体全体のハロゲンフリー/アンチモンフリーを実現のほか、予期しない電源遮断時にもキャッシュにある未記録のデータを磁気記録メディアに書き込むための新技術をオプションで搭載可能。この技術により、電源が遮断されたときにもキャッシュ上の未記録データを記録、データを失う危険を回避し、システムの信頼性向上が図れるという。