スマートフォンやノートPCなどのデジタル機器、ノートや手帳などにシールを貼り付ける、いわゆる"デコ"って楽しんでいる人は多いでしょう。シールを貼り付けるだけで見た目が華やかになり、オリジナリティがグッと増すのもいいところです。そんなデコシールですが、既製品だとなかなか欲しいデザインがなかったりもします。シール作りに打って付けなツールがローランドDGの「iDecora(アイデコラ)iD-01」です(図1)。
図1 ローランドDGの「iDecora iD-01」は、パソコンなどでデザインした文字やイラストを自動で切り抜くことができるデジタルデコツール。さまざまな用紙を切り抜くことができ、オリジナルのシール、アイロンプリントなどを作成できる。実売価格は2万790円 |
「家庭用のプリンタがあればオリジナルシールを作れるのでは?」と思う人もいるでしょう。確かにPC、プリンタ、シール用紙の3点セットがあれば、自宅でオリジナルシールを作れます。ただ、はさみやカッターで正確に形に切り抜くのは難しく、誤って必要な部分を切ってしまって失敗する恐れがあります。
iDecoraを使えばそんな失敗はまずありません。iDecoraのイイところは「PC上でデザインした文字やイラストを正確に切り抜ける」こと。iDecoraにシール用紙をセットすれば、自動的に切り目を入れてくれます。
今回は「マイナビニュース」という文字をシールにするのを例に、iDecoraの基本的な使い方を紹介します(シール用紙は「iD-01用 塩ビシートスターターセット」を使用)。
付属ソフト「iDecora Creator」でデザインを決める
まずは文字を入力します。文字のデザインには付属のデータ作成・出力ソフト「iDecora Creator」を使います。ソフトを起動したらシートサイズを決めましょう(図2、図3)。
次に、シート内に文字を入力します(図4)。初期設定で文字の大きさやフォントが決まっているので、「プロパティ」画面から変更します(図5、図6)。「カット線」に「・」を付けるのもポイントです。大きさを見て問題がないようなら「出力」ボタンをクリックします(図7、図8)。
本番のカットをする前にテストカットをするのが失敗しないコツ
すぐにカットといきたいところですが、本番の前にテスト用のシートでカットし、カッターの刃の突き出し量が適正かどうかチェックします。刃の突き出し量が少なかったり多すぎたりすると、本番で失敗する原因になるのです(図9、図10)。テスト結果を確認して問題がなければ、本番用のシール用紙をセットしてカットします(図11)。
正しくカットできたら、シール用紙の不要部分(剥離紙)を手で取り除き、上からアプリケーションシートを貼り付けます(図12)。布などでこすってアプリケーションシートを密着させ、内側から外側に押し出して空気を抜きます。スマートフォンの液晶保護シートを貼る要領と同じで、空気がなくなるまでしっかりこするのが成功するコツです。
アプリケーションシートを剥がし、転写したいものに貼り付けます。再び空気を押し出しシールがしっかりと貼り付いていることを確認し、ゆっくりとアプリケーションシートを剥がします。これでシールがしっかりと転写されていれば完成です。
家庭用のプリンタと併用すればフルカラーのシールも作れる
今回は試すことができなかったが、iDecora Creatorで作成したデザインに色を塗れば、フルカラーのイラストをシールにすることもできます(図13)。iDecoraにはシートに色を塗る機能がないので、自宅のプリンタで印刷してからiDecoraにセットしてカットします。なお、iDecora Creatorには多くのサンプルが付属しています。サンプルを組み合わせるなどしてオリジナルシールを作るのも楽しいですね(図14)。