大日本印刷(DNP)は2月10日、ネットワークに接続された機器同士がデータを送受信するM2M(機器間通信:Machine to Machine)向けセキュアアプリケーションを開発したと発表した。

本アプリケーションを搭載したSIM(Subscriber Identity Module)カードやセキュアモジュールなどをM2M用の機器に組み込むことで、機器間で送受信するデータを保護し、改ざんを防止するセキュアな環境が実現できるという。

今回開発されたアプリケーションは、物理的・論理的に内部の解析が困難なICチップに搭載するというもの。

スマートフォンなどに装着するSIMカードや高セキュリティmicroSDカードなどのリムーバブルメディアのセキュアチップのほか、モジュールに実装するための半導体パッケージ型セキュアチップなどに搭載できる。

不正な機器の場合

これらをM2Mに使用する機器に組み込むことで、機器の起動時に、パソコン起動時に実行する「セキュアブート」と同様の手順で、機器内のアプリケーションと連携し、機器状態を示す各種チェックデータを照合することにより、機器に対する不正な改造やデータ改ざんを検知することが可能。

また、利用可能な機器を認証するクライアント認証アプリケーションを組み合わせることで、なりすましを防止することもできる。

同社では今後、同アプリケーションを、通信キャリアをはじめ、情報端末、決済端末、医療・ヘルスケア機器などを用いてM2Mビジネスを行うサービス事業者に提供するほか、同アプリケーションを組み込んだ汎用の半導体パッケージ型セキュアチップや、M2Mクラウドに容易に接続する機能を備えたM2Mセキュアモジュールの製品化を計画している。