情報通信研究機構(NICT)は2月5日、「さっぽろ雪まつり」(11日まで開催)の8K/4K撮影映像の非圧縮IP伝送を、産学との連携によるNICT主催の実証実験において成功したと発表した。
HD/4K/8Kの品質の異なる映像データを伝送するための複数の仮想回線を利用者の要求に応じて構築する動的オンデマンドネットワークの実証実験を実施し、今年4月から稼働予定のJGN-X上の次期SDNテストベッドでは、これらの機能を活用した実証実験が可能となる。
4月には、JGN-Xの基幹回線の100Gbps化が行なわれるが、それに先立って東京~大阪間にNTTコミュニケーションズから実験用100Gbps回線の提供を受け、同区間にて8K映像並びに4K映像の非圧縮データを同時並列にて伝送できる仕組みを構築。
さっぽろ雪まつり会場からの高解像度映像などを国内の複数拠点へHDから4Kレベル、8Kレベルまでの超高精細品質にてIPネットワーク上で伝送する実験を神奈川工科大学他と共同で実施し、広域かつ多機能なネットワーク運用技術を実証した。
また、100Gbps回線上での複数仮想回線の運用を見据え、ネットワーク伝送状況を高精度に測定・分析する仕組みを構築。
4K圧縮映像や高品質な商用放送映像伝送をJGN-X上のSDNテストベッド「RISE」のOpenFlowネットワークで並列伝送する実証実験を行い、これにより、既存サービスと新世代サービスの混在を可能とすることで、技術移行期に対応できるかを検証している。