米Twitterが2月5日(現地時間)に発表した上場後初となる四半期決算 (2013年10-12月)は、売上・利益ともにアナリストの予想を上回った。しかしながら、ユーザーの伸びが減速しており、今後についても慎重な予測を示したことから、NYSE市場の時間外取引においてTwitter株が値下がりした。
10-12月期の売上高は2億4300万ドル (前年同期比116%増)。内訳は広告が2億2000万ドル (同121%増)、データライセンスなどが2300万ドル(77%増)だった。
会計原則(GAAP)ベースでは5億1100万ドルの純損失、特別費用などを除いた非GAAPベースでは980万ドルの黒字 (1株利益: 0.02ドル)だった。売上は倍増以上となったものの、研究開発費が前年同期の4000万ドルから12月期は3億9500ドルに、販売およびマーケティング費用が前年同期の2900万ドルから12月期は1億7700万ドルに増加。売上げの伸びを上回る費用の拡大が続いている。
10-12月期の月間アクティブユーザー数(MAU)の平均は2億4100万人 (米国5400万人、その他1億8700万人)。前年同期の1億8500万人から30%増だが、前期から4%増にとどまった。一昨年は前期比で二桁の伸びだったMAUが、2013年に入って伸びが6-7%に減速し、12月期は5%に達しなかった。FacebookのMAUの伸びも前期比で3-4%程度だが、同サービスの12月末時点のMAUはTwitterのほぼ5倍の12億2800万人である。
また、情報ツールとしてのTwitterの価値を示すタイムライン閲覧数が、前期の1590億回から7%減の1480億回 (米国410億回、その他1070億回)に減少したのも懸念材料として指摘されている。ただし、1000タイムライン閲覧あたりの広告収入が1.49ドルと、前年同期の0.85ドル、前期の0.97ドルから大きく伸びており、マネタイゼーションは順調に進捗した。
今後については、2014年第1四半期(1-3月)の売上高を2億3000万ドルから2億4000万ドル、2014年通期は11億5000万ドルから12億ドルと予測した。CEOのDick Costro氏は、Apple、Yahoo!やFacebookなども大きく成長するための改革の過程で抵抗を受けたと指摘。「われわれは成長に向けて良い位置にいる」と強調した。