NGINX is an advanced Internet infrastructure software. |
2月4日(米国時間)、nginxメインラインバージョンの最新版となる「nginx 1.5.10」が公開された。「nginx 1.5.10」は特にngx_http_spdy_moduleモジュールにおいて「SPDY 3.1プロトコル」が使われるようになった点が注目される。SPDY 3.1プロトコルの実装はAutomatticおよびMaxCDNのスポンサーシップのもとで実施されたと説明がある。先日公開されたFirefoxの最新版、「Firefox 27」もSPDY 3.1プロトコルに対応しており、SPDY 3.1への対応が進んでいることがわかる。
SPDYはGoogleが開発をはじめた次世代通信プロトコル。紆余曲折を経てHTTP/2.0のベースとなるプロトコルとして使われている。従来のHTTPでは通信速度の高速化に限界があるとし、HTTPプロトコルを拡張する形で高速通信を可能にしている。当初はGoogleの提供するWebサービスとGoogle ChromeのみがSPDYプロトコルに対応していたが、現在ではIE、Firefox、Operaなど主要ブラウザのいくつかがSPDYに対応している。
「SPDY 3.1」は現在策定が進められているSPDYの最新バージョン。SPDY 3でフロー制御の機能が追加され、「SPDY 3.1」ではセッションレイヤのフロー制御機能が追加されている。「SPDY 3.1」への対応はまだ広く普及している状況ではないが、今後サーバサイドおよびクライアントサイドでの利用が広がるものとみられる。