調査会社の米IDCは1月29日(米国時間)、2013年第4四半期(10月-12月期)のタブレット市場暫定値を発表した。前年同期比28%増と高い成長率を記録したものの、前年同期の成長率からは大きく下がっており、急速に右肩上がりで拡大してきたタブレット市場の成長鈍化を示すものとしている。

2013年第4四半期、タブレット市場は7690万台を出荷した。これは前年同期から28.2%増、前四半期(2013年第3四半期)からは64.2%の増加となる。ベンダーシェアでは、米Appleが33.8%を占めて首位を堅守した。2位は韓国Samsungで18.8%、米Amazon(7.6%)、台湾ASUS(5.1%)、中国Lenovo(4.4%)と続く。

AppleとSamsungは増加しAmazonが縮小、6位のLenovoが急成長

Appleは3割を切った前四半期からはシェアを増やしたが、前年同期の38.2%と比べると約4ポイントシェアを減らした。一方、後を追うSamsungは幅広い製品ポートフォリオ、米国など一部市場で通信事業者からのサポートが増えたことなどが奏功し、前年同期の7.8%から今期は14.5%とシェアを増やした。Appleの年間成長率が13.5%増だったのに対し、Samsungは85.9%で増加した。

3位のAmazonは苦戦し、出荷台数は前年割れして1.7%のマイナス成長となった。シェアは前年同期の9.9%から7.6%と縮小した。5位のLenovoは年間成長率が325%増と大躍進、2012年第4四半期にわずか0.8%だったシェアは一気に4.4%となり、シェア5位のASUSとの差を0.7ポイント差に縮めた。

タブレット市場についてIDCでは、米国など一部市場でコンシューマ向けは飽和状態に達しており、途上国では強い成長をみせているとし、これまでのような高い成長率を維持することはできないだろうとの見通しを示している。

2013年通年では、タブレットの出荷台数は2億1710万台に達し、2012年の1億4420万台から50.6%増で成長した。