総務省は1月25日、我が国における科学技術に関する研究活動の状態を把握することを目的として、毎年実施している科学技術研究調査の結果から技術貿易収支について発表した。

技術貿易とは、諸外国との間における特許権、ノウハウの提供や技術指導等、技術の提供又は受入れのことで、これらの技術は、科学技術に関する研究活動の成果でもあることから、技術貿易収支は、我が国企業の技術力・産業競争力を把握する重要な指標の一つとなっている。

技術貿易収支の推移 資料:総務省統計局

調査の結果、技術貿易収支は、2012(平成24)年度、技術輸出による受取額は2兆7,210億円、技術輸入による支払額は4,486億円で、技術貿易収支額(輸出-輸入)は2兆2,724億円と過去最高の黒字となり、20年連続で黒字。

技術貿易収支額は、主要国(G8)と比較すると第2位(比較可能な最新時点)。

主要国における技術貿易収支額の推移 資料:総務省統計局

このうち、親子会社間取引を除いた技術貿易収支額についても、2012(平成24)年度は3597億円の黒字となっており、7年連続で黒字となった。

産業別技術貿易収支額の構成比(2012年度) 資料:総務省統計局

産業別技術貿易収支額の構成比を見ると、親子会社間取引を含む技術貿易収支額では2012(平成24)年度、輸送用機械器具製造業が64.1%と最も大きく、次いで、医薬品製造業10.9%、情報通信機械器具製造業5.0%。