計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは1月24日、USB熱電対パワーセンサ「Agilent U8480」シリーズの新製品「Agilent U8487A/U8488A」2機種を発表した。
「U8480」シリーズは、リアルタイム測定不確かさ表示機能を搭載し、手間のかかる計算時間を大幅に削減している。同機能により、測定の不確かさをどの測定ポイントにおいてもリアルタイムで計算することが可能。測定結果と測定の不確かさが同時に表示されるため、測定を簡素化し、測定確度を向上することができる。
そして、熱電対技術により、高確度、高再現性を実現。また、パワーリニアリティは0.8%未満となっている。さらに、新機能のSパラメータ補正機能およびガンマ補正機能により、測定確度が向上している。同機能は、測定対象物とパワーセンサの間に置かれる部品のSパラメータおよび反射係数ガンマをソフトウェアから入力するか、SCPIコマンドにより直接センサに書き込むことで、ミスマッチを補正する。測定システムや測定器の校正などの用途に最適な機能となっている。
加えて、従来のUSBパワーセンサ同様、「U8480」シリーズは、アナライザ「FieldFox RF」や信号発生器「MXG」シリーズをはじめとする同社の測定USBポートに接続して利用することも可能。パワー測定のために、別途PCを用意する必要がない。また、ネットワークアナライザ「PNA/PNA-L/PNA-X」シリーズの絶対パワー校正用としても利用できる。この他、USB接続ならびにソフトウェア「N1918A Power Panel」により、量産、校正、現場測定まで、高周波パワー測定が容易になるとしている。
なお、価格は10MHz~50GHzに対応した「U8487A」が55万71円(税別)、10MHz~67GHzに対応した「U8488A」が74万7960円(税別)。すでに販売・出荷を開始している。