半導体製造装置大手Applied Materials(AMAT)のベンチャーキャピタル子会社Applied Venturesは1月21日(米国時間)、先進的な画像検出機器メーカー2社に対して戦略的投資を実施したことを発表した。
投資先は、医療用光学画像技術を手掛ける「Oncoscope」と、危険物や禁制品の貨物検査に用いる先進的検査機器メーカーである「Passport Systems」で、2社ともに今回の投資を製品開発に充てる計画だという。
Oncoscopeが開発を行っている光学スクリーニング技術は、医師が患者の生体組織検査をより精密かつ効率的に行うのを支援するためのもので、現在、食道がんの前兆病変部位の検出を目的とした検査装置を販売するための承認申請をFDAに提出しているところだという。
一方のPassport Systemsは、独自に開発した非接触型の自動貨物検査技術を提供しており、これにより3次元イメージ検出を通じて材料組成を素早く分析し、コンテナに積まれた商品、禁制品、その他を正確に見きわめることができるようになるという。
なお今回の投資についてApplied Venturesでは、2社が持つ先進的な画像検出技術は、AMATの得意とする検査およびプレシジョン・マテリアルズ・エンジニアリング(精密材料技術)を補完するものであり、AMATの高エネルギーイオン注入装置や検査装置の強みやコスト効率の高い量産技術の強みなどを組み合わせることで、検査市場への大量導入を後押しすることができるようになり、新たな分野における事業の成長につなげることが可能になるとしている。