Filament Group

Filament Groupに掲載された記事「So, You’re Writing A Responsive Images Script」がレスポンシブ画像に関する現状や、その利点および現状の欠点などを伝えた。レスポンシブ画像は高解像度で高ピクセル密度の大画面ディスプレイからスマートフォンのような小さなディスプレイのデバイスまで適切な画像データを配信するためのテクニックということになるが、現状はこれといった実装や解決策がないのが実状であると説明されている。

美しいデザインを実現するには、基本的には解像度の高い画像を用意しておけばよい。あとはデバイス側のブラウザが自動的に表示サイズを調整するので、単一のデータのままでさまざまなデバイスに対応できる。しかしこの方法には、本来は大きな画像データを必要としないデバイスへ大きなデータを送ることで「無駄な通信帯域を消費する」「無駄にメモリを消費する」「無駄にプロセッサリソースを消費する」といった好ましくない面がある。

既存の仕様と実装でこれを実現することは本質的には難しく、最終的には標準化してブラウザとサーバと双方で対応する必要がある。しかし、この技術はすでに現在必要とされており、最終的に仕様が策定され実装が普及するまで待っていられない状況がある。このため、多くの関係者がJavaScriptを駆使してこの技術を実現しようとしており、特定のケースではほぼ満足できる結果が得られるところまではきていると説明されている。

しかし、デモンストレーションレベルを超えて既存のシステムの中に組み込んで使うには課題が多いこと、またさまざまなテクニックを使っているがそれぞれに利点・欠点があり決定的な実装とはいえないこと、などが説明されている。レスポンシブ画像を実現するには複数の考え方や方法、またはそれらの組み合わせが存在するが、それぞれに利点と欠点があり、現在さまざまな模索とともに落としどころを探っている状況にある。