NXP Semiconductorsは、使い勝手に優れたUSB-IF(USB Implementers Forum)認証のUSBマイコン「LPC11U6x」ファミリを発表した。

同ファミリは、「LPC11Uxx」シリーズ内の上位ファミリで、使い勝手と設計融通性に優れている。エネルギー効率に優れた最大50MHzのARM Cortex-M0+プロセッサ、256KBの内蔵フラッシュおよび36KBのSRAM、5つのUSART、2つのI2C、2つのSPIを含むシリアルインタフェース、最大80のGPIO、より高い帯域幅と高精度入力に対応する新しい12チャネル 12ビット 2-MspsのA/Dコンバータ(ADC)を搭載するなど、様々な機能が強化されている。さらに、標準タイマと高度なタイミング要件に対応する設定可能なタイマ(SCT)/PWMの両方が含まれている。これらの機能により、計測およびデータ収集、有線および無線ルーティング、ハンドヘルド医療機器、PC/ゲームアクセサリなど幅広いアプリケーションに対応する。

また、「LPC11U6x」は、他の「LPC11Uxx」シリーズと同様に、USB-IFによって認証されたUSBデバイスコントローラが搭載され、開発作業を簡略化するために必要なあらゆるUSBソフトウェア、ツールおよびショートカットが提供されるので、市場までの投入期間を短縮できる。さらに、ROM内に用意されているHuman Interface Device Class(HID)、Mass Storage Device Class (MSC)、Communication Device Class(CDC)を含む統合されたUSBドライバにより、設計の時間短縮、および信頼性を高めつつアプリケーションプログラムのフットプリントの縮小が可能となる。加えて、オンチップUSB PHY内蔵のUSB 2.0デバイスにより、ソリューションのBOMと設計の複雑さも軽減される。この他、ロイヤルティフリーのUSBデバイスドライバスタック、頻繁に使われるデバイスクラス用のサンプルコード、開発者のUSB専門性レベルに関わらずUSB開発を容易にする無料のPID/VIDプログラムが提供される。

「LPC11U6x」は、LPCソフトウェアエコシステム、豊富なドライバ、およびミドルウェアによってフルサポートされている。また、開発環境としては、すべてのユーザーが無料で利用可能なNXP LPCXpresso開発プラットフォーム、LPOCOpenファームウェアライブラリ、およびオンボードデバッグプローブを備えた低コストターゲットボードがある。LPCOpenには、迅速なコード開発を可能とするデバイスドライバ、スタック、グラフィックライブラリ、最もよく利用されるKeilおよびIARを含むARM開発ツール用プロジェクトファイルと様々なサードパーティのRTOS、ミドルウェアソリューションも含まれている。「LPC11U6x」は、既存の「LPC11U/Exx」および「LPC134x」とソフトウェア互換性およびツール互換性を備えている。

なお、パッケージはLQFP48、LQFP64、LQFP100。価格は1万個購入時で2.16ドル。