計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは1月21日、次世代パワーデバイス用材料などの研究開発向けに、「PX-X30 C10141A B1500A/B1505A用超低周波CV測定ソフトウェア」を発表した。
省エネに向けた取り組みとして、SiCやGaNなどの材料を用いたパワー半導体が注目されている。これらのプロセス確立においては、ゲート酸化膜の特性評価のため、低周波容量測定が必要となる。しかし、従来のQSCV法では、周波数を厳密に決められない、低周波領域ほどバラつきが大きいなどの問題があった。
同製品は、「Agilent B1500A 半導体デバイスアナライザ」や「Agilent B1505A パワーデバイスアナライザ/カーブトレーサ」に搭載されるSMU(ソースメジャーユニット)と外付けのファンクションジェネレータを用いて、低周波のインピーダンスからCV(静電容量-電圧)特性を測定するソフトウェアである。AC(交流)として静電容量測定を行う新たな手法を採用しており、従来のQSCV法では実現できなかった周波数依存性の測定、アベレージングによるばらつきの低減を実現。10mHz~20Hzの低周波帯における静電容量解析を正確に行えるようになった。これにより、「B1500A/B1505A」の持つIV測定、高周波CV測定、QSCV測定に加え、超低周波静電容量測定も同一のシステムで行えるため、従来以上に詳細な解析が可能となったとしている。
なお、価格は35万円(税別)から。すでに販売および出荷を開始している。