日本オラクルは1月21日、米Oracleが昨年の12月11日(現地時間)に発表した第5世代となる高速データベースマシン「Exadata Database Machine X4」の国内販売を同日より開始すると発表した。参考価格(ハードウェア最小構成)は2,390万円(税別)から。

「Exadata Database Machine X4」

日本オラクル 執行役社長 最高経営責任者 デレク・エイチ・ウイリアムズ氏

冒頭、昨年の8月から同社の執行役社長 最高経営責任者に就いたデレク・エイチ・ウイリアムズ氏は、オラクルの3つの優先事項として「SaaS Applications」、「Exadata & Engineered System」、「Dtabase 12C」を挙げ、この3つは日本でも積極的に投資を行っていくと語った。

続いて登壇した米Oracle データベースサーバー技術担当 エグゼクティブ・バイスプレジデントアンドリュー・メンデルソン氏は、「昨年12月に発表した決算では、ハードウェア部門が回復した初めての決算であることをお伝えした。成長モードに入った背景としては、Engineered Systemからの貢献があり、ハードウェア製品全体売り上げのおよそ30%ある」と述べ、Engineered Systemが好調である点をアピール。

米Oracle データベースサーバー技術担当 エグゼクティブ・バイスプレジデントアンドリュー・メンデルソン氏

続けて同氏は「Exadataは当初、データウェアハウスに最適に設計されていたが、最近では、フラッシュキャッシュを搭載することにより、OLTPにも最適なシステムになっている。現在ではすべてのワークロードに最適なシステムになっている。Exadataはクォーター、ハーフ、フル、マルチラックなど、さまざまなボックスが選択でき、これらを組み合わせることで、大規模システムにも対応できる」と述べた。

「Oracle Exadata Database Machine X4」は、ハードウェア面(フルラック構成)では、物理フラッシュメモリが倍増され44TBとなり、書き込み時の自動圧縮、読み出し時の自動解凍により、物理量の倍の88TBを扱える。さらに、フラッシュのIOs/secが77%向上した。

また、メモリ容量は倍増の2,048GB、CPUコア数は1.5倍の192、InfiniBandは倍増の40Gbps×2となっている。ストレージについては、ハイパフォーマンスディスクストレージでは33%増の672TB、ハイパフォーマンスディスクストレージでは倍増の200TB搭載可能。これらの機能向上により性能は50~100パーセント向上、ストレージ容量は33~100パーセント拡大したという。

「Oracle Exadata Database Machine X4」のハードウェア

ソフトウェアでは、ネットワークリソース管理機能を追加され、重要なデータベースのメッセージを優先的に処理するほか、CPUやI/Oリソースマネージ面と機能と同時に利用できる。

ネットワークリソース管理機能

同社では、これらハードウェアおよびソフトウェアの刷新や「Oracle Database 12c」の新機能であるマルチテナント・アーキテクチャを利用することで、データベース集約における高いリソース効率と運用工数の削減を可能になり、Database as a Service(DBaaS)に最適としている。

DBaaSとしての「Oracle Exadata Database Machine X4」

なお同社では同日、国内事例として、三井住友海上あいおい生命が契約に関連する紙の文書をすべて画像として電子化し、事務処理プロセスを効率的にシステム上で完結できる「イメージワークフローシステム」の刷新において、「Oracle Exadata X4」と「Oracle ZFS Storage ZS3」を採用したことを発表した。

三井住友海上あいおい生命が採用