博報堂は1月17日、NPO法人ミラツク、issue+designと共に、文部科学省の提唱する「地(知)の拠点」として地域課題を解決するための事業づくりを行う大学・大学院をサポートするコンサルテイングサービス「+COC」を開始することを発表した。

「+COC」は2012年に文部科学省が発表した「大学改革実行プラン」の方向性のひとつである「地域再生の核となる大学づくり、地(知)の拠点であるCOC(Center of Community)構想」の推進に関連するものとなる。

現在、少子高齢化の進行、産業の衰退、コミュニティの弱体化、相次ぐ自然災害など、日本の各地域は多くの課題に直面している。大学には、こうした課題解決のための知的基盤やイノベーションの苗床として、自治体や市民、企業と連携しながら、地域再生・活性化の中核を担う教育・研究・社会貢献の機能を兼ね備えたCOCとなることが求められている。

文部科学省は、地域の教育 / 研究 / 社会貢献というCOCの機能を備えた大学の中で、特に優れた大学を、財政面で重点的に支援する方針を打ち出している。

一方で、地(知)の拠点としての事業を計画・推進していくために、どう進めていいかわからない、進めるためのアドバイスがほしい、という大学・大学院のニーズも高まりつつあり、「+COC」はそのような声に応える内容になっている。

「+COC」は、博報堂が培った「生活者発想をベースにしたマーケティング」に加え、ミラツクの「地域のソーシャルイノベーションに向けた対話の場づくり」、issue+designの「地域課題解決のためのソーシャルデザイン」という3者の強みを活かしたサービス。

「+COC」のプログラムは、大学の学生・教職員と、学外のステークホルダーたちが集う対話の場づくりを通じた地域課題の発見と、その課題を解決するために効果的なソーシャルデザインの手法を活用した計画づくり、そして、地域のステークホルダーがカバーできない部分を補う地域外の人材とのマッチングなどで構成されている。