JVCケンウッドは1月16日、TOTOKUブランドより、600万画素の解像度に対応した30型カラー医用画像表示用ディスプレイとして、特殊ARコート付きモデルの「CCL650i2/AR」、コートなしモデルの「CCL650i2/N」を発表した。1月下旬より発売する。
現在、画像診断の表示装置として、ディスプレイを2台並べて使用するのが主流となっているが、2画面間のフロントべゼルによる隙間が発生し、左右の視線移動が負担となっていた。同製品は、30型ワイド画面上に300万画素ディスプレイ2台分の表示が可能。300万画素の画像をシームレスに表示することを可能としただけでなく、医用画像の表示に最適な各種機能を搭載し、作業効率の向上と省スペース、省電力化を実現した高精細TFT-LCDとなっている。
具体的には、大画面を生かし画面内ウィンドウのレイアウトの自由度が高められており、従来機種2台分と比較して、横幅38.4mmの省スペース化が可能。また、LEDバックライトの採用により、長寿命化および省電力化が図れる他、画面上に設置された輝度センサが常時画面輝度を監視し、輝度データを制御回路へフィードバックする独自の輝度安定化システム「λ-Sentinel」を採用している。さらに、輝度ムラ・色ムラの補正を行い、より均一な画像表示を実現する「ユニフォミティ補正」機能を搭載している。
この他、本体に表示されるOSD(ディスプレイの画面上に表示される各種設定)を本体ボタンで操作して、フロントセンサにより「DICOM適合試験」(DICOMカーブに準拠したグレースケール表示の試験)が単体で行える。加えて、デュアルリンクDVI、ディスプレイポートを各2系統装備し、多様な接続方法と表示が可能。本機前面下部のスイッチボタンにより、ワンタッチで入力の切り替えができる。
LCDパネルはIPSモードで、推奨解像度は1640×2048画素(Fv=60Hz)、3280×2048画素(Fv=30Hz)。輝度は出荷設定時が410cd/m2、通常時が300cd/m2。コントラストは1000:1。上下左右視野角は170度となっている。