東芝は1月15日、グループ会社であるウェスチングハウスが展開する加圧水型原子炉「AP1000」3基の建設を目指し、英国西カンブリア地方で原子力発電所新規建設を計画している原子力発電事業開発会社NuGeneration(NuGen)の株式について、現株主であるスペインの電力会社イベルドローラ(IBE)、およびフランスの電力会社GDFスエズ(GSZ)から、合計60%を取得することを発表した。

NuGenは、2009年から西カンブリア地方のムーアサイドサイトで原子力発電所の建設に向けたプロジェクトを進めてきており、今後、AP1000を3基建設することで、合計で約340万kWの確保が可能になることが見込まれている。

株式の取得手続きは、両社と詳細事項の調整を続け、行政許認可などの諸手続を経て完了する予定だが、60%の取得株式の割合は、IBEから50%を、GSZから10%を、それぞれ譲り受ける予定で、取得総額で約1億ポンド(約170億円)が見込まれている。

なお東芝では、NuGenの株式の過半数超を取得することで、AP1000を3基の建設する機会を確保することができるようになるとするほか、今後は、原子力発電技術を有する東芝と原子力発電所の運転に実績があるGSZのもとで事業を進めていくこととなると説明している。