よくありがちな投稿になってしまい、ニュースフィードで埋もれやすい…そんなお悩みをお持ちのご担当者、必見!目線を変えて自社や商品をアピールしているFacebookページ事例を3つご紹介します。

Facebookページで自社を紹介しようとしても、

「投稿がワンパターン」
「他社と同様の内容になってしまい埋もれてしまいがち…」
「一方的な宣伝ばかりになってしまう…」

など、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかくいいね!してくれたファンには楽しんでもらいたいですよね。

そこで今回は、ひとつの目線だけでなく、多角的な視点から自社や商品をアピールしている事例をご紹介。

日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、参考になる事例を3つご紹介いたします。

どうPRしていいかわからない、というニッチな業種の方や、一見Facebook運用に不向きそうな業種の方にも、参考にしていただけるのではないでしょうか。

すぐにでも参考にできる内容がいっぱいです!

*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)

銀河高原ビール/株式会社 銀河高原ビール

https://www.facebook.com/gingakogenbeer

まず、銀河高原ビールのFacebookページをご紹介します。

Facebookページを作成するときによく聞く話が「投稿するネタがない」ということ。確かにあるブランドのFacebookページを作ったとしても、商品点数が限られていると投稿する内容に困りそうですよね。色々なバリエーションの投稿が参考になります!

お客さまのブログから「声」をピックアップ

数ある投稿のなかで、これが最も面白いと思いました。実際にビールを飲んだ人の感想をブログからピックアップしてきているのです!

メリットとしては
・(自社発信の宣伝文句ではなく)お客さまの声をファンに届けることができる

そして、もしブログを書いた人が記事を取り上げられたことを知ったら
・ブログ筆者(すでに飲んでいるという意味ではお客さま)との関係が深まる
・(ブログ筆者にFacebookページの存在を知ってもらうことができるため)ファン増加につながる可能性がある
といったところでしょうか。
いずれにしろ、なかなか見かけない取り組みなので、興味深いです。

季節を感じる背景と一緒に

その季節の風物詩と一緒に、商品を紹介しています。季節を感じるような投稿は「いいね!」が増える傾向があるうえ、そんな季節の定番シーンのお供にもどうぞといった提案にもなっていますね。

ファンに質問⇒フィードバック投稿を画像付きで!

ファンに商品のイメージを質問しています。ちなみに、こうやって質問してちゃんと答えがかえってくるのは、ファンとの関係性が築けている証拠ですね。

なお、Facebookで質問をした場合、答えてもらった結果をしっかりフィードバックすると親切です。銀河高原ビールの場合は、そのフィードバックの仕方に一工夫されています。画像に加工しているので、Facebookのニュースフィードに流れてきた時もひと目でわかりますね。

覚えやすい、ビールに合うレシピ紹介

銀河高原ビールにあうレシピを紹介しています。飲料のFacebookページには良くあるレシピ紹介なのですが、ここで特筆すべきは『覚えやすい』レシピであるということです。

次々と流れてくる投稿のなかで「大匙1、小匙2~次に~最後に~」と長々と説明されても覚えられませんよね。シェアして後で見るという手もありますが、すぐに覚えられるレシピも有難いものではないでしょうか。

「思わず食べたくなる」ものが「手軽に」でき「覚えやすい」というのが◎です。

工場の様子を投稿

大自然の中に工場があることがわかると、なんだか水など原材料が良さそうなイメージを受けるのは私だけでしょうか。

また、右の画像は発売前の商品が工場の中で準備されていく様子。発売にむけてわくわくしますね。 このように、普段見ることのない工場の様子は、観る側に色々なイメージや気持ちをわき起こさせてくれます。

何気ない投稿が気持ちを近づける

驚いた出来事や、ふと感じた気持ちなど、どちらも何気ない出来事。でもそんな日々の出来事もファンと共有しています。

正直、こういった投稿は、ある程度ファンとの関係性が築けているからこそ盛り上がれるネタでもあるのですが「ヒトケ」が感じられます。こういう話で盛り上がれる暖かいページを目指したいものですね。

湧永製薬社長 湧永寛仁(KANJI WAKUNAGA)/湧永製薬株式会社

https://www.facebook.com/wakunaga.kanji

続いて、社長が会社を代表してFacebookページを運営しているケースをご紹介します。湧永製薬社長 湧永寛仁(KANJI WAKUNAGA)のFacebookページです。

Facebookページを誰が運営しているのか、そしてそれは誰なのか、ということは非常に重要です。この2つの要素によって、Facebookページの盛り上がり方に差が出てくるのです。

社長が運営するFacebookページ

湧永製薬は、医薬品・健康補助食品の会社です。Facebookページはタイトルに社名と社長の名前が入っていて、社長が投稿をしています。このような社長発信型のFacebookページのメリットは大きく2つあると考えます。

①その人のファンがそのままページのファンになってくれる
これは有名人をイメージすれば理解しやすいでしょう。その人が好きだから、尊敬してるからFacebookページのファンになってくれる。しかも、本来自分から遠い存在だったとしても、彼らの投稿が流れてくることで、その人の存在自体を身近に感じられることがファンにとっても嬉しいのです。

②相手が見える
Facebookページにおいて一方的かつ無機質な情報発信はあまり好まれません。反対に、「ひとけ」が感じられる投稿はファンの共感を得、親近感をい抱いてもらいやすいです。そういった意味で、相手が見える投稿は、より効果があるでしょう。

また相手が見えるからこそ、相手の想いや気持ちも伝わりやすいです。ファンとの心の距離が縮まりますね。

自社の話も社長の口を通すと「自然」

このFacebookページでは、主に以下のようなテーマの投稿がされています。
・社長の近況
・湧永庭園
・ハンドボール(自社チーム 湧永レオリック)
・メディア掲載
・商品

社長の近況とは以下の投稿のように「どこどこに出張に行きました」といったような内容を指しており、最もファンの反応が集まるテーマでもあります。

とはいえ基本的にはそれ以外の投稿もすべて、社長の口から近況報告のような形で語られています。(社長が情報発信しているので、当たり前といえば当たり前なのですが。)

だからこそ、以下のような商品の話でもある意味「自然」にうつるのではないかと思います。

『美しい写真+豆知識』に「いいね!」

湧永庭園の話については、主に薬用植物の紹介をしています。

花の写真が美しく、ファンのニュースフィードに流れてきた際に目をひきますね。 また、投稿を読んでなるほどと思うような豆知識は「いいね!」につながります。

こういった自社と関係があり、かつ「いいね!」が集まる投稿のパターンを見つけてシリーズ化できると良いですよね。

丁寧に返信

ファンから集まったコメントについては、一つひとつ丁寧に返信しています。 コメントが多くなるほどに当然返信も大変になるのですが、こうしてマメに対応することが、さらにページが盛り上がる好循環を生むことになります。

シゴトサプリ 一回〇〇秒!仕事によく効く

https://www.facebook.com/shigotosuppli

最後に、シゴトサプリ 一回〇〇秒!仕事によく効くのFacebookページをご紹介します。 転職サイト、マイナビが運営しているページ。「シゴトをもっと面白くしたい」というニーズに応える、ビジネスパーソンを応援する情報を発信しています。

サイトなり紹介なり、転職ビジネスの企業がFacebookページで情報発信する際は、潜在層向けのものになります。

理由はおそらく大きく2つ。

一つ目は、Facebook自体が潜在層との関係性構築に有効な場所だから。今、転職先を探している人は、検索なりなんなり別の方法での接触しますよね。

二つ目は、転職をテーマにした投稿が、Facebook上で反応が得にくいと想定されるから。今転職活動をしていること自体あまり周囲に知られたくないですよね。ましてや、一番宣伝したい案件情報を投稿をしても「いいね!」が集まるイメージがわきません。(内容的にも、該当者の数的にも)

さて、このページは、「シゴトをもっと面白くしたい」と思う人、つまりある程度仕事への志気が高い人にむけた情報を発信しているわけです。だから、そういう人たちと日々接触して関係性を築き、実際彼らに転職のニーズが出たときにマイナビを使ってくれたらよいわけです。では、実際にどんな投稿をしているのか見ていきましょう。

共感できる!5秒で伝わるビジネス金言

有名人ではなく一般人の言葉だからこそ、リアルに感じる、共感できる格言を投稿。

画像にメインとなる言葉が記載されていることもあって、一瞬で内容が伝わりますよね。思わず「いいね!」してしまうようなコンテンツになっています。

スグにトライできる!ハウツー系コンテンツ

スグにトライできるような軽いハウツーは、読みやすく、トライしやすいです。こういった情報は、その手軽さからFacebookとの相性も良く、役に立つため反応を得やすい傾向にあります。

左は『30秒で得するビジネスのネタ帳』、右は『60秒ビジネスハック』読了時間を伝えることで、読む気にさせますよね。

意外さがウケるビジネス英語ワンフレーズ

意外な情報って、思わず最後まで読んでしまいませんか?「意外さ」は色々なシーンでも人の興味を掻き立てる要素でもあります。Facebookページの投稿でも、「意外さ」がウケて反応を集めているケースをよく見かけます。

このページでは、意外な英語のフレーズをわかりやすく解説していますね。

投稿に見られるちょっとした工夫

内容以外に、真似したいと思った工夫を2つご紹介します。

ひとつめは、全画像に『シゴトサプリ/コンテンツのシリーズ名』が記載されている点。 これは投稿を何度も見るうちに、シゴトサプリが記憶にすりこまれていく効果が期待できます。

ふたつめは、ハッシュタグの活用。同じシリーズの投稿に同じハッシュタグが使われているので、そのハッシュタグをクリックすれば過去の投稿も一覧で見ることができるのです。

サイトの利用につなげる工夫

例外もありますが、投稿はマイナビ転職のコラムへリンクしているものが多く、きちんとサイトへ誘導しています。

また、紹介してきたような投稿に紛れて、(いわゆる転職サイトに載っている職種とはジャンルが異なりますが)キャリアを考えるようなインタビュー記事なんかも投稿しています。

あまり『転職』色は出さずに、普段の仕事に役立つ情報を投稿しているシゴトサプリ 一回〇〇秒!仕事によく効くのページ。今後、どのような情報を発信していくのか、興味深いですね。

ニュースフィード上で消費できるコンテンツ

このページの投稿は、投稿内ですぐに読み切れ、かつ何かファンのプラスになることが記載されています。

ニュースフィードが色々な投稿が流れているので、わかりにくい投稿、頑張らないと最後まで読めないような投稿は最後まで読んでもらいにくく反応を得にくいのです。しかも、今回このページがターゲットとしているビジネスマンならなおさら、忙しい人が多く、投稿もざっと目をとおす傾向が強いのではないでしょうか。

そう考えると、わかりやすく、効率的に有効な情報を取得できるような投稿をしているというのは、非常に巧いですね。

また、今週の世渡り術というコンテンツでは動物の写真が使われていたりするのですが、このあたりはビジネスマンの癒しになって「いいね!」が集まっているのかなとも感じます。

質の高いコンテンツを自社サイトに抱えているからこそ、できるという部分もあるのですが、要所要所で真似したいポイントが沢山つまったページですね。

以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、目線を変えて自社や商品をアピールしている事例を3つご紹介しました。ぜひ参考にしていただければ幸いです。

ライター紹介

柴 佳織(Kaori Shiba)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。

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