日本マイクロソフトは1月10日、マブチモーターが営業案件管理システムの母体としてMicrosoft Dynamics CRM Onlineを導入したと発表した。

マブチモーター

Microsoft Dynamics CRM Onlineは、マイクロソフトが2010年より提供しているクラウド型のカスタマー リレーションシップ マネージメント(CRM)アプリケーション。

マブチモーターは、日本、中国、台湾、韓国、シンガポール、欧州、米国の7カ国10カ所の販売拠点と、中国やアジアに12カ所の生産拠点を持つグローバル企業で、2012年より開始した営業案件管理業務の改革プロジェクトにおいて、Dynamics CRM Onlineを基盤とした社内システム「MISSION(Mabuchi Innovative Searching System for Inquiries by Organized Network)」の導入を決定。従来グループウェアで行ってきた情報共有をCRMに置き換えることで、日々の営業プロセスを数値で具体的に管理することが容易となり、営業社員の意識改革につなげる目的で導入を決定した。

営業情報の共有フロー

同社では、パイロット導入という位置付けで 2013年3月に本社の5つの営業課のうちの1つにシステムを導入、5月初旬に海外の3ユーザーが利用することで、本社からグローバルな販売会社の営業管理を行うという先行導入段階を設定。

その後、5月末の役員会議で本格導入が社内承認され、全世界の拠点における必要なユーザー数を改めて洗い出してから、残りのユーザー分を一括してライセンスを購入、6月には本社の残りの4つの課と韓国、シンガポールおよび中国への導入を行い、9月までに残りのすべての拠点への導入を終了。現在では全世界のセールス エンジニアを含む全ての営業社員と、営業スタッフ部門の一部の社員が利用している。

システムの導入により、営業社員の意識が徐々に変わり、同社 営業本部 営業推進部 営業推進グループ 主任 竹口嘉太郎氏は、「数値的に情報を把握できるようになったため、あと何件受注を取れば目標に到達できるか、受注率を何%に上げれば目標を達成可能かなどを具体的に計算できるようになり、リアルな年次目標を立案。目標がリアルになったことにより、リアリティを持って営業活動を行うことができ、営業社員の当事者意識が増すという効果が出てきている」と語っている。