村田製作所は1月9日、コンパクトかつ高入出力で長寿命を実現した高入出力型ハイブリッドリチウムイオン蓄電池モジュールを開発したと発表した。また、同モジュールがジードの超小型モビリティの試作機に搭載されたと合わせて発表した。
近年、環境問題への関心が高まる中、スマートコミュニティにおける定置型蓄電池システムや次世代交通インフラとして期待されている超小型モビリティ用電源システムとして、コンパクト、高入出力、長寿命なリチウムイオン電池のニーズが高まっている。このニーズに対し、今回、高入出力リチウムイオン2次電池と、他の蓄電池を複合したバッテリマネジメントシステム付き蓄電池モジュールを開発したという。
同製品は、6分間の充電で約9割の充電量を確保できる超急速充電が可能な他、コンパクトでありながら100Aまでの大電流放電ができる。さらに、常温環境下において、充電・放電を1日1回行った場合の期待寿命が10年と長い。加えて、エネルギー型リチウムイオン電池やリユース電池、鉛蓄電池など、異種電池との併用が可能となっている。電気的性能は、単モジュール(24V系5Ah)で130Wh、単モジュール×5直列×2並列のユニット構成では約1.3kWhとなる。サイズは単モジュールで150mm×250mm×150mm。質量は3.5kg。
なお、野洲事業所にて、2015年4月より量産を開始する予定。また、ジードの超小型モビリティ「ZieD α1」は、2014年より商品化をスタートさせ、2015年の市場投入を予定している。