富士通は1月8日、東京海上日動あんしん生命保険(あんしん生命)のペーパーレス生命保険申込手続きシステム「らくらく手続き」を開発し、本格運用を開始したと発表した。従来は紙でやり取りしていた申込書などの各種書類のペーパーレス化を実現しているため、生命保険申込手続きの手間を省略し、手続き期間を短縮することができるという。
「らくらく手続き」は、生命保険申込手続きを、スマートデバイス上で実現するシステム。HTML5の技術で生命保険申込手続きシステムを構築し、WindowsやAndroid、iOSなどのスマートデバイス用OSで利用可能。代理店・取扱者が使っているノートパソコンやタブレットから、インターネットと代理店オンラインシステムを経由して本システムに接続することで、生命保険申込手続きを行うことができる。
また、「らくらく手続き」では、1回の操作で、4契約までの手続きが可能となほか、同システムでは、タブレットからでも、パソコンの周辺機器であるペンタブレットからでも、署名データを取り込むことができる自署機能を登載している。
なお、今回の開発では、スピーディーで的確なシステムを実現するための技法であるアジャイル開発技法を導入。
オーナー部門の評価を反映した改善を繰り返していくアジャイル開発技法では、部分的な改善を繰り返すため、改善した部分の機能テストとシステム全体との結合テストなどのシステムテストを頻繁に行う必要があるが、同社は、OSS(Open Source Software)のテストツールを活用し、システム全体の整合性を確認する回帰テストを自動的に行うツールを整備した。
テストの自動化によって、システム品質を確保しながらも、開発途中で発生した要求への対応を行うことができる。