東芝メディカルシステムズは1月8日、同社のハイブリッド手術用システム「Infinix Celeve-i INFX-8000H」の最新バージョンとなる「V5.3」を2014年1月より販売することを発表した。
従来、ハイブリッド手術室では、さまざまな機器、器材が多く展開されるため、個々の装置に対してコンパクトさが求められていたほか、コーンビーム撮影機能のLow Contrast Imaging(LCI)では、治療デバイスから発生する金属アーチファクトが画質劣化の要因として問題視されていた。また、ハイブリッド手術に用いられる手術寝台においても、その手技や方式に合わせ、ニーズの幅が広まっており、そうしたニーズに対応する必要があったという。
今回のバージョンでは、システムキャビネットやデジタル装置を見直し、各コンポーネントをコンパクト化。従来装置の容積比で約23%の省スペース化を果たしており、これによりハイブリッド手術室のレイアウトにおいて有効なスペースを生み出すことが可能になったという。
また、従来のLCIでは、体内に留置された金属の治療デバイスからのアーチファクトによる画像劣化が指摘されていたことから、その改善に向けMetal Artifact Reduction(MAR)再構成を開発し、金属アーチファクトの除去を実現。これにより、MARによってコイルから発生する金属アーチファクトが除去され、近傍の血管が確認できるようになったという。
さらに、独TRUMPF製手術台「TruSystem7500」との組み合せを可能にしたことで、カテーテル治療用のカーボン製のテーブルトップ「Carbon FloatLine」を使用できるようにした。同テーブルトップ使用時には、カテーテル寝台のパニング操作に近い操作性を実現したとしている。