2014年の年頭にあたり、アビームコンサルティング株式会社 代表取締役社長 岩澤 俊典氏は、以下の年頭所感を発表した。

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は皆様よりひとかたならぬご厚誼を賜り、厚く御礼申し上げます。

2013年はアベノミクス「3本の矢」のうち、大胆な金融政策、機動的な財政政策が一定の成果をもたらし日本経済にとって明るい兆しが見えるとともに、欧州債務問題・米国の財政緊張などに起因する円安・株高などの外部要因によるマーケットの後押しを受け、日本企業の業績に弾みがついた1年となりました。また、2020年東京オリンピック開催が決まり、インフラ事業を始めとして今後様々な取り組みが動き出すでしょう。アビームコンサルティングにとっても、グローバル化の流れや顧客接点の強化、より良い暮らしをサポートするインフラ事業などの支援を通し、顧客の基盤が強化されました。

一方で第3の矢「成長戦略」については未だ不透明な部分が多く、次なる一手をどのように打つべきか様子を見守っている企業も数多く見受けられます。とはいえ変化の早い経済環境の中、持続的に発展し続けるためには、業績が上向きのうちに、経営基盤の強化と競争力を加速するための仕組み作りを通し、攻めの経営に企業の変革を進めるべきではないでしょうか。こうした企業変革を推進するため、2014年、アビームコンサルティングは「グローバル経営基盤の強化」「データ活用」「ITが稼ぐ仕組み」の3つの分野に注力していきます。

まず、加速する日本企業のグローバリゼ―ションを受け、日々の企業活動で蓄積される様々な情報や経営状況を把握するための「グローバル経営基盤」の構築が待ったなしで進められています。これまでのアジア地域を中心とした取り組みから、中東・オーストラリア、またオリンピックに向け日本企業の進出が見込まれるブラジルなど、対象とする地域は広がりを見せつつあり、商慣習や税制など現地事情を把握した上でスムーズな構築が進められるようアビームコンサルティングも拠点を開設してまいりました。また、マーケットとしての欧米回帰も視野に入れ、これらの地域での人員やサービスの拡充も並行して行うと同時に、スピード感のある導入を支援するため業種・業界に特化したクラウドベースのテンプレートの拡充も図っていきます。

次に、これまで経営数字の見える化を中心としてきた仕組み作りは、情報をいかにビジネスに活用するかにシフトしています。情報は単に分析するだけでは意味を持たず、マネジメント視点で新しいルールづくりや業務モデルへの取り組みまでを行うことが重要です。これらをスムーズに行えるよう戦略・システム導入・分析を網羅する「ABeam BI フレームワーク」を活用し、分析結果をビジネスに取りこむことで企業の競争力を加速するデータ活用を支援します。

加えて、オムニチャネル時代を勝ち抜くための企業活動としては、ECビジネスと店舗の従来の境界線が非常に曖昧になってきたように、企業活動における顧客とのチャネルを整理し、どのように中長期的な関係を構築していくのか、そのために企業活動をどのように行うのかを顧客目線で整理し新たな取り組みを行う必要性に迫られています。このような課題を解決するためにアビームコンサルティングでは顧客の獲得・維持・深耕を支援する「ABeam Customer Focus」を始めとするソリューションラインナップの拡充を図ります。

我々アビームコンサルティングはアジア発のグローバルファームとして、こうした日本企業の取り組みを戦略、組織、業務、コミュニケーションといったあらゆる側面から支援し、共に考え汗を流す"リアルパートナー"を目指します。またその仕組みだけでなく、その企業そのものが世界から注目され、グローバルスタンダードとされるよう2014年も強力に支援していきたいと考えています。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。