Mentor Graphicsは12月24日、ドキュメント規格S1000Dをサポートした、車両電装システムの仕様定義、設計、製造、整備サービスに対応するソフトウェアスイート「Capital」の最新版を発表した。

「Capital」の最新版には、S1000D規格のサポートをはじめ、60を超える新機能が追加されている。Capital Publisherを使用して、電装設計データから直接、S1000D準拠の情報パッケージを自動生成できるようになったため、技術ドキュメント作成に関わるコストと時間を削減できる。また、タブレット端末のサポート、セキュリティの強化、さらなる規制遵守への対応などの追加機能が含まれている。

S1000Dは、技術ドキュメント発行の仕様を定めた国際規格。同規格は当初、軍用航空機を対象として欧州航空宇宙防衛工業会(ASD)によって策定され、その後、陸上、海上、商用機械にも適用できるよう改定された。現在は、米国の航空宇宙工業会(AIA)、航空輸送協会(ATA)の各ボードメンバーならびに国家産業と防衛産業の代表者からなるS1000Dステアリングコミッティが管理している。

S1000D準拠のドキュメントを自動生成する機能を備えたCapital Publisherは、車両/オプション構成別のデータの高度なナビゲーション環境も提供している。複数のオプション構成に分かれる複雑な電装システムを修理するのは、診断システムを活用しても、非常に時間がかかる。Capital Publisherは、車両整備や修理を支援。最新リリースのCapital Publisherでは、オンラインまたはオフラインのタブレット端末から環境にアクセスして操作できるので、たとえ遠隔地からであっても故障を修理しやすくなっている。

なお、最新版「Capital」は、新規購入、アップグレードのどちらも即日ダウンロードが可能となっている。