マシンビジョンベンダの米Cognexの日本法人であるコグネックスは、新たな検査ツールセットを装備したソフトウェア「In-Sight Explorer 4.9」、およびiQセンサソリューション(iQSS)ネットワークを搭載した通信スイート「Cognex Connect」を発表した。
最新バージョンの「In-Sight Explorer 4.9」では、傷検査ツールとシーン補正フィルタが新たに追加された。これらにより、一般に困難とされる表面欠陥検出アプリケーションが容易に構築可能となる。傷検査ツールは、傷、変色、焼け跡(黒斑)、ラベルのしわ、小さなくぼみ、剥がれ、ピンホールなどの表面欠陥を簡単に検出することができる。シーン補正フィルタは、明るさが不均等な画像のバランスを調整し、均等な照明を維持することで、より簡単な欠陥検出を実現している。さらに、前バージョンで搭載されたInspectEdgeおよびFFDツールを組み合わせることによって、自動車、消費財、エレクトロニクス、食品などの多くの市場において、不良品排除に威力を発揮し、コスト削減とブランドイメージ保護に大きく寄与する。なお、「In-Sight Explorer 4.9」は、スプレッドシートおよび「EasyBuilder」プラットフォームの両方をサポートしている。
各種工業用通信プロトコルをサポートする通信スイート「Cognex Connect」は、ビジョンシステム「In-Sight」と工場内の様々な装置との通信を簡単に実現する。iQSSの採用により、「In-Sight」は三菱電機のシーケンサ「MELSEC-L」シリーズとの接続性が強化され、両製品の通信設定やモニタリングは三菱電機のシーケンサエンジニアリングソフトウェア「GX Works2」だけで簡単に行えるようになる。「MELSEC-L」シリーズに搭載されたロギング機能でシーケンス動作を記録すれば、装置立ち上げ時の工数だけでなく、トラブル発生時の復旧工数も大幅に削減できる。