Talendは12月17日、統合基盤ソフトウェアの最新版「Talend 5.4」のオープンソースソフトウェアとしての提供を開始したと発表した。

Talend社 Webサイト

統合基盤ソフトウェア「Talend」は、データ統合、アプリケーション統合、ビジネスプロセス統合により、企業内のあらゆる情報資産の効率的な活用を可能にし、最新版では、Apache Hadoopにおける最新のフレームワークとして注目されているYARN(Yet Another Resource Negotiator)をいちはやくネイティブにサポート。これにより、Hadoop内でETL(データ抽出・変換)やデータクレンジングを実行するため、YARNが提供する優れたリソース管理機能とHadoopの分散処理環境のメリットである柔軟性と拡張性を最大限に生かすことが可能。これにより、より強力なビッグデータインテグレーション製品とした。

YARNは、任意の分散処理フレームワークやアプリケーションの作成を容易にするHadoopの新しいフレームワークで、汎用的な分散アプリケーションの開発や、分散アプリケーションからのリソース(メモリ、CPUなど)要求のハンドリング、スケジュールリングを行い、実行を監督するためのデーモンとAPIを提供する。

また、開発ツールである「Talend Studio」も機能拡張し、MapReduceジョブの実行パフォーマンスを本番環境で稼働させる前に、GUIを使って事前に最適化することを可能にし、HadoopのセキュリティフレームワークであるKerberos(ケルベロス)認証もサポートした。

オープンソースソフトウェア製品は無償で提供され、TalendのWebサイトからダウンロードが可能となり、商用製品は、国内13社のSIおよび販売パートナー、ならびにTalendから販売される。商用製品の発売予定は、2013年内を予定している。