NXP Semiconductorsは、消費電力が230V(AC)時に1mWと低いXコンデンサ自動放電IC「TEA1708」を発表した。

従来の電源装置では、EMI(電磁妨害)低減用のXコンデンサのために抵抗放電が使用されてきた。同製品は、電源装置が本線から切断された時、Xコンデンサを自動的に放電することにより、抵抗放電と比較して消費電力を20~30mW低減する。さらに、500Vクランプ回路を内蔵しているので、本線のサージ電圧からICを保護し、デバイスを堅牢なものにしている。

また、「TEA1708」は、保護用に金属酸化物バリスタ(MOV)を追加する必要がない。例えば、200kΩ抵抗器を2個だけ使用する代表的なアプリケーションの場合、MOVなしでも本線の最大許容ディファレンシャルモードサージ電圧は6kVを超える。さらに、消費電力の大幅低減および極めて高い電力サージ耐性の両方を実現しており、2013年初期にEUが導入した外部電源(EPS)のためのCode of Conduct(CoC)第5版および改正ErP Lot 6などの新しい規制条項にも対策できるソリューションになっている。

この他、IEC 60950-1準拠に関するNemko認定を取得している。電源内蔵型で外部バイアスは不要である。

なお、SO8パッケージに封入した「TEA1708」、2個の抵抗器、および低電圧コンデンサを搭載したデモ基板もある。「TEA1708」は現在量産中。

消費電力が230V(AC)時に1mWと低いXコンデンサ自動放電IC「TEA1708」