日本HPは12月17日、同日よりSDN制御ソフトウェア「HP Virtual Application Network SDN Controller」(以下、HP VAN SDN Controller)の提供を開始すると発表した。
また、ネットワーク統合管理ソフトウェア「HP Intelligent Management Center」 (以下、HP IMC)のプラグインとして、「HP IMC VAN SDN Manager」、「HP IMC VAN Fabric Manager」の2製品、ならびに仮想環境で稼働するソフトウェアルータ「HP Virtual Services Router」シリーズも同時に提供を開始する。
「HP VAN SDN Controller」では、アプリケーションからControllerの制御を実現するAPI(Northbound API)としてRESTful APIを提供するほか、コントローラー内の機能拡張のためのAPI「JAVA API」を提供する。ネットワークインフラ機器との連携(Southbound API)については、OpenFlow 1.0および1.3に対応する。
RESTful APIは、標準的なHTTPSインタフェースモデルを採用し、JAVA APIは、JAVA OSGiモデルがベースとなっている。
「HP VAN SDN Controller」は管理対象のデバイス数に応じてライセンスを追加する価格体系で、9万4,500円のベースライセンスには、50ノード分の管理ライセンスが付属し、追加ライセンスは50デバイスごとに85万500円。また、オプションとしてコントローラーのHA機能を実装するためのライセンスは170万1,000円。
また、同社は開発者を支援するため、ガイド、サンプルコード、SDNシミュレーター、テスト環境などが利用できる「HP SDN Software Development Kit(開発キット)」(SDK)の無償提供や、関連技術文書を公開する。
さらに、SDN対応アプリケーションの流通を目的とした「HP SDN App Store」(仮称)の開設を2014年上半期に予定している。
ネットワーク統合管理ソフトウェア「HP IMC」においては、SDN対応機能を拡張するプラグインを発表。
「HP IMC VAN SDN Manager」は、SDNレイヤーを可視化する管理ツールで、構成、監視、およびポリシー管理を行うことが可能。SDNコントローラーとOpenFlowスイッチ、SDNアプリケーションの統合管理を実現し、SDNの管理はのほか、非SDN環境の管理もIMCで一元管理できる。
「HP IMC VAN Fabric Manager」は、物理および仮想環境におけるネットワークを統合管理するツールで、TRILL、SPB、IRF 、DCB/FCoEなどの低いレイヤーで効率的に稼働するプロトコルで実装されるネットワークを可視化する
「HP Virtual Services Router」は、仮想環境上で稼働するソフトウェアルータで、ブランチオフィスやデータセンター、クラウド環境など様々な環境に、仮想ルータ機能を提供する。VMware ESXi 4.1, 5.0および5.1とLinux KVM(kernel version 2.6.25以降)での稼働をサポートする。
価格は、HP IMC VAN SDN Managerが172万2,000円、HP IMC VAN Fabric Managerが86万1,000円~、HP Virtual Services Routerが9万4,500円~。