米アドビ システムズは、電子雑誌の爆発的な発行部数と読者数拡大を、同社の「Adobe Digital Publishing Suite」(以下、DPS)が支えていることを示す統計データを発表した。
同社が公開したデータによると、3年前にDPSが発売されて以来、1億5,000万部を超える電子出版物がダウンロードされ、モバイル機器を使って読まれている。デジタル版の読者数も、直近12カ月の間に、2012年と比較して3倍に増加。そして、購読者がDPSの電子出版物に費やす時間は1カ月で平均50分に達しているなど、読者と電子雑誌との関わりも強くなっている。
また、この勢いをさらに加速させる動きとして、同社はDPSで使用されている電子雑誌向けの「.folio」フォーマットを、2014年第1四半期から無償ライセンス化して提供を開始する。これにより、Newsstandを、DPSベースの電子雑誌が展示可能な自社専用のアプリケーションとして構築できるようになるということだ。
なお、DPSは、ホスティングサービスとビューワー(閲覧ソフト)技術で構成される電子出版向けのソリューション。「Adobe InDesign」でデザイン・制作した記事や広告などのコンテンツに、動画や音声などのさまざまなインタラクティブ機能を追加可能。それに加え、紙媒体と並行したシームレスなワークフローで制作進行が行えるため、多種多様な端末に向けて効率的にデジタルコンテンツが提供できるという特徴もある。