米PTCは12月11日(現地時間)、日立製作所 交通システムが同社のPLMソフトウェア「PTC Winchill」を軸とするPTC製品開発ソリューションを導入したと発表した。
日立製作所 交通システムは、英国の都市間高速鉄道計画「Intercity Express Programme(IEP)」において600の車両の製造および20年以上の保守事業を受注し、現地生産するための拠点を建設することが以前から決定している。それに伴い、生産プロセスの自動化・省力化などの新しい生産体系の導入する必要があったほか、マルチCAD環境でもCADデータを柔軟に管理できるシステムや設計BOM(部品表)の管理機能も必要だったという。
そこで、鉄道車両、運行管理、信号システム、鉄道設備の設計、製造、保守サービスといった分野でPTC製品開発ソリューションを採用。これにより、製造部門では従来より精細な開発計画が立てられるようになったほか、部品の発注から車両完成までの生産リードタイムをこれまでより20%短縮できるようになったとする。また、BOM情報の精度が向上したことで製造現場における作業量の可視化が実現できたという。
今回の成果を受け、日立製作所 交通システム 笠戸事業所 業務改革推進室 主任技師 角廣崇氏は「製品開発プラットフォームの中心として導入したソリューションによって、各種CADデータを単一のリポジトリに保存管理でき、作業フローの改善や業務プロセスを自動化できた」とコメントしている。