独Vector Informatikの日本法人であるベクター・ジャパンは、同社のAUTOSARベーシックソフトウェアに対応した製品レベルのOBD(on-board diagnostics:オンボード診断システム)機能が利用可能になったと発表した。

同機能拡張は自動車メーカー5社と協力する形で進められたもので、各社独自の要求にも対応しており、これによりサプライヤ側でOBD機能の開発を不要にすることができるようになり、ECUのコア機能の実装に集中することが可能になるという。

具体的には、回生ブレーキにかかわるECUや、バッテリー管理、空調制御といった領域で使用されているComprehensive Component Monitor(CCM)機能を備えたECUの増加に対応するため、AUTOSARモジュールのDCM(Diagnostic Communication Manager)、DEM(Diagnostic Event Manager)、FIM(Function Inhibition Manager)用のアドオンソリューションが提供される。

なお、これらのモジュールは同社製品「MICROSAR DIAG」にバンドルされており、AUTOSAR 4.0および3.0の両方で利用可能なほか、一部のAUTOSARモジュールと同様に、AUTOSARをベースとしていないCANbeddedのプロジェクトなどにも使用可能となっている。