KDDIウェブコミュニケーションズは12月10日、クラウド電話APIの「Twilio」が、PM2.5(微小粒子状物質)の測定値や予測情報を電話で案内する自動応答サービス「福岡市PM2.5ダイヤル」に採用された。

クラウド電話APIのTwilioは、インターネット上から電話やSMSの送受信を可能とするサービス。

公開されたAPIをWebサイトやアプリケーションなどに実装するだけで、電話やSMSの受発信機能、アップロードした音声を再生する再生機能、文字列を音声に変換できる音声合成機能など、さまざまな機能を利用できるようになる。

福岡市PM2.5ダイヤルのサービスイメージ

福岡市PM2.5ダイヤルは、福岡市民が高い関心を寄せているPM2.5の測定値や予測情報を、電話による自動応対サービスで提供するものである。

同市では、市民からPM2.5の測定値に関する問い合わせが以前から多数寄せられており、市のホームページで当該情報を公表していたが、より簡単に、インターネット環境のない市民にも測定値を案内できる方法がないか検討していた。

市内8測定局におけるPM2.5測定値と、福岡市でデータを蓄積してきた過去2年分のPM2.5の測定値を基に算出した予報情報を、音声で案内する。TwilioのAPIは、このサービスの電話の着信機能、利用者が入力するプッシュ音の認識機能、PM2.5の測定値を読み上げる音声再生機能において使用されている。

KDDIウェブコミュニケーションズでは、今回のインターネットを通して電話で情報を提供するという取り組みは、PM2.5だけでなく花粉・黄砂・放射線量・海外渡航情報などの場面で活用できるのではないかと検討しており、電話やSMSを用いたさまざまなサービス開発を支援したいとしている。