サイボウズは、2014年4月より、業務アプリ構築クラウド「kintone」の価格プランを変更し、これまで月額880円(税別)1本で提供してきた価格体系を、「kintone Light」と「kintone Standard」の2本立てでいくことを発表した。また、これまでユーザー数に応じて割引価格の提供も行ってきたが、1,000名以下の料金は1本化する。
「kintone Light」は、APIとJavaScriptカスタマイズ利用ができないプランで、これまでより、100円値引きして1ユーザーあたり月額780円(年額9,170円、税別)で提供。
「kintone Standard」は、APIとJavaScriptカスタマイズ利用が行えるプランで、これまでより、620円値上げして1ユーザーあたり月額1,500円(年額17,640円、税別)となる。なお、これまではすべてのユーザーがAPIとJavaScriptカスタマイズが利用が可能であった。
同社によれば、現状のユーザーの9割は「kintone Light」にあたるという。なお、現行ユーザー、および2014年3月までに新規契約するユーザーは、5年間、現状価格か、新価格かを選択できる。
サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏は、1,500円の「kintone Standard」プランを設けた背景を「1,500円にすることによってSIerさんが扱うことができる。これまでの880円ではマージンをとってもSIerさんはもうからない。1,500円というお客様にとってもサポートを受けられる価格にして、SierさんにもマージンをとってもらえるWin-Win-Winの関係にしたい」と説明。「kintone」開発を支援するSIパートナーの数を増やし、ユーザー数の拡大につなげたい意向を示した。
また同氏は「日本は欧米に比べパッケージが少なく、作り込みシステムの割り合いが多いと批判されるが、それは作り込みに時間がかかるためだ。短期間で開発できるのであれば、自社にマッチしたシステムを作り込んだほうがいい」と、kintoneであれば短期間でカスタマイズされたシステムが開発できることをアピールした。