STMicroelectronicsは、低消費電力、超小型パッケージならびに、常時動作が可能な6軸モーションセンサ「LSM6DB0/DS1/DS0」3品種を発表した。
同製品は、3軸加速度センサと3軸ジャイロセンサを同一シリコン上に形成することで、加速度と角速度の検出が行えるだけでなく、加速度センサとジャイロセンサが同じ出力データレートで同期して動作し、相関のある6軸の検出データを融合できる。また、センサに関連する全機能と顧客特有のアプリケーションソフトウェアをチップ上で実行できる他、センサの消費電力は2mA未満と既存ソリューションよりも最大で40%削減している。さらに、加速度センサのゼロgレベルオフセットを低減し、検出範囲を狭く設定した場合にジャイロセンサのノイズ比率を標準0.008dps/√Hzまで低減する。
加えて、方向やジェスチャ認識を可能にするクラス最高のモーション検知機能を提供する。これにより、機器の縦・横向きモードを変える単純な機能だけでなく、さらに高度な機能を利用できるようになる。例えば、携帯電話をゆっくり回転させることによるパノラマ写真の簡単な撮影や、腕を振ることによる地図のスクロールなど、多くの新機能を実現できる。
また「LSM6DB0」は、モーション検知機能とARM Cortexプロセッサコアを組み合わせたSTのiNEMOスマートセンサファミリ製品で、Android KitKat 4.4で策定されているセンサ関連の全機能をチップ上で効率的に実行でき、低消費電力化、リアルタイム性の高速化、機器設計の簡略化を実現する。また、プロセッサがオープンアーキテクチャであるため、独自のカスタムセンサアプリケーションソフトウェアを統合することができる。
なお、3品種のうち、「LSM6DS0/LSM6DS1」は3mm×3mm×0.8mmサイズ、「LSM6DB0」は3mm×3mm×1mmサイズの小型パッケージで提供される。いずれも現在サンプル出荷中で、2014年前半に量産を開始する予定。