ネットワンシステムズは12月6日、所沢市の50以上の基幹系システムおよび情報系システムほぼ全てを対象にする共通仮想基盤を、地方公共団体に特化した事前検証済みパッケージで構築したと発表した。本基盤は2013年7月から本稼働を開始している。

共通仮想基盤への移行前と移行後の比較

所沢市は従来、目的やOSの異なる物理サーバ 100台以上で基幹系システムと情報系システムを稼働させていたが、今後、これらの業務システムを、今回構築した共通仮想基盤へと約5年にわたって順次移行。これにより、従来の物理サーバ100台以上を新規ブレードサーバ12台へと置き換えることで物理サーバを約9割削減し、運用管理コスト・設置スペース・消費電力を削減する。

ネットワンシステムズは、EMC「VSPEX」をベースにした事前検証済みの仮想環境を提案。これは、先進的な仮想技術を組み合わせて用いることで、物理サーバと仮想サーバ双方が簡単に一括管理可能で、障害発生時も迅速に業務システムが復旧される構成を実現。

さらに、地方公共団体のシステム規模に応じてパッケージ化しているため、設計・検証の時間を大きく短縮し、1.5ヶ月という短期間での構築を実現。また、業務システムの移行にあたり、ネットワンシステムズが共通仮想基盤の利用ガイドラインを用意することで、所沢市が業務システムを調達する際の負荷を軽減した。

今回の構成内容は、ネットワンシステムズが過去多くの導入実績と設計・構築・運用のノウハウを持つ「仮想化ソフト:VMware vSphere」、「仮想環境管理ソフト:VMware vCenter Operations Manager」「サーバ:Cisco UCS Bシリーズ ブレードサーバ」「共有ストレージ:EMC VNX」「重複排除バックアップ:EMC Data Domain」「セキュリティ対策ソフト:Trend Micro Deep Security」などの製品を主に選択してカスタマイズしている。