ウェアラブルコンピューターやスマートTVなどの新しい端末への機運が高まりつつあるが、2014年はこれら新しい端末が成功か失敗かを分ける年になる。そのような予想を調査会社の米Strategy Analyticsが発表した。
Strategy Analyticsのユーザー体験に関するナレッジセンターUser Experience Innovation Practic(UXIP)がまとめた報告書で明らかにした。UXIPはウェアラブル、スマートTV、デジタルホーム、車載向けシステムなどの新しいデバイスカテゴリを調査する部門。
この分野の2013年のトピックとしては、大型画面を持つスマートフォン(「ファブレット」)の台頭があったもののAppleからは4インチ以上の画面を搭載したスマートフォンは登場しなかったこと、「Facebook Home」の失敗、車載インフォテイメントシステムの盛り上がりなどを挙げており、2014年も技術分野のイノベーションが続くと予想している。
一方で、「ウェアラブルなどの新しい端末はハイプが大きい状態で、2014年末に市場がどうなっているのか、どのように受け入れられているのかは注目に値する」としている。新しい端末の成否を分けるのは、フォームファクタ、機能、ユーザーの利用例の定義、と同社は見ている。
2014年の技術予測として、以下の10項目も挙げている。
- ウェアラブル端末がメインストリームに到達するには、利用例を明確にする必要がある
- スマートフォンカメラ戦争は解像度から体験にシフトする
- 中国市場は引き続きローカライズが重要
- 低消費電力のBluetoothが位置情報ベースのサービスを強化
- コンテンツアグリゲーターアプリが情報の消費を変える
- インターネットベースのSubscription Video on Demand(SVOD:定額制ビデオオンデマンド)がブロードキャスト型TVの脅威に
- スマートTVがiPhoneのようにヒットするかしないかが分かれる
- コンシューマーが自動運転を体験するようになる
- 自動車のインターネット接続体験が起爆点を迎える
- HMI(ヒューマンマシンインタフェース)の進化により自動車内でのネット体験が安全に