IDC Japanは、国内のビジネスシーンにおけるタブレットを中心としたモバイル/クライアントコンピューティング機器についての利用実態調査し、結果を発表した。

それによると、企業の各部門における業務用途別の利用機器を見ると、タブレットは、プレゼンテーション/商品説明用途で、営業部門(iPadで10.9%)、役員部門(同8.5%)、マーケティング部門(同7.5%)を中心に利用されている。

また、本来PCに適した文書/資料作成のような業務でも、一部の部門でタブレットの利用が始まっており、今後部門や職務によってはPCとの使い分けが積極的に行われる可能性があると考えられるという。

一方スマートフォンは、業務用途として利用される範囲はメール処理とスケジュール管理に偏っており、現在の利用範囲は限定的。

今後企業がタブレットを導入する場合の選択機種の回答率は、産業分野別、従業員規模別、部門別のいずれの見方においても、iPadが、AndroidタブレットおよびWindowsタブレットを上回る傾向が見られ、企業がタブレットを導入する場合の機種の選択理由として、Androidタブレットは「本体が安価である」が50.8%と突出しており、続いて「既に導入済みであるため同一機種を入れる」が20.4%となっている。

iPadは「既に導入済みであるため同一機種を入れる」が31.2%とトップで、続いて「OSが安定している」が23.7%、またセキュリティ面でも高い評価を得ている。

Windowsタブレットは「PCと同じベンダーであるため」が43.4%とトップで、「Microsoft Officeが動作する」が41.3%、「システムとの親和性が高い」が36.2%と続き、他のタブレットと明確に差別化される要素を持っている。

今後企業がタブレットを導入する場合の必要条件は、トップが「長時間バッテリ駆動」で37.2%、続いて「情報セキュリティの対策」で36.4%。ハードウェアの機能・仕様としては長時間バッテリ以外にも、「軽量であること」が26.3%、「落下などに対するハードウェア堅牢性」が20.0%で必要条件として挙げられている。

タブレットを導入するにあたって必要となる条件