住友商事、NEC、NTTコミュニケーションズの3社は4日、コンソーシアムを組み、ミャンマーの通信インフラ構築における設備の据付工事およびインターネット接続環境の改善を行い、同通信インフラのネットワーク利用が可能となったと発表した。今後、2014年1月中旬まで同通信インフラの運用支援などを行い、納入が完了する予定。

LTE基地局 設置イメージ(マンダレーのサッカー場)

同通信インフラの構築は、同コンソーシアムがミャンマーの通信情報技術省と、「通信網緊急改善計画」に関し、2013年5月14日付で締結した受注契約によるもので、日本政府がミャンマーに対する経済協力方針を変更した2012年4月以降、日本の政府開発援助(ODA)を活用したインフラ構築案件となる。同計画は、ミャンマーから日本政府への要請を受けて独立行政法人国際協力機構(JICA)とミャンマー間で約束された、17.1億円の政府開発援助(ODA)を活用している。

今回構築した通信インフラの主な特徴として、ヤンゴン、マンダレー、ネピドーの都市間を結ぶ伝送容量30Gbpsの高速・大容量な基幹光通信網、各都市内でLTE通信、固定電話、インターネット通信を各10Gbpsで実現する市内光通信網、3都市合計でLTE通信システムの基地局50カ所を設置などが挙げられる。

そのほか、通信局舎内の設備として、仮想化モバイルコアネットワークソリューションvEPCや、光伝送装置DW7000などの通信機器を導入、LTE通信の約4万加入者、固定電話の約150万加入者、インターネット通信の約100万加入者の同時利用が可能、インターネットバックボーン冗長化のため、ヤンゴン、マンダレー、ネピドーに新たなバックボーンルーターの導入といった特徴がある。

また、国際インターネット接続ポイントを2都市(ヤンゴン、ネピドー)に設置、ミャンマー国内のISP環境整備・機能拡充およびオペレーションが向上した。

なお、設備の据え付け工事が無事完了したことを記念して、12月4日、首都ネピドーで引き渡し式典が行われる。