LineStream Technologiesは、位置制御技術をモータ制御ソリューション「InstaSPIN-MOTION」に追加したと発表した。
「InstaSPIN-MOTION」は、Texas Instruments (TI)と共同開発したもので、2013年4月に発表された。モータ制御ソフトウェアの専門技術をデバイス内部に統合し、当初はセンサレスの速度制御アプリケーション開発の迅速化および効率化に注力してきた。今回、「InstaSPIN-MOTION」に高度な位置制御機能を追加したことで、速度および位置の制御ループの校正を最小限の時間で行い、性能および信頼性の向上に重点的に取り組むことができ、製品の市場投入期間の短縮を図ることが可能になったという。また、センサ付き、センサレス、速度制御や位置制御機能など、すべてのモータ制御アプリケーションに、使いやすさと性能向上の利点を提供するともしている。
「InstaSPIN-MOTION」に追加された新機能では、LineStreamの単一係数による速度および位置の調整機能で、設計プロセスを簡素化し、システム性能を迅速、かつ簡単に最適化する。また、エンコーダのソフトウェア校正および変換機能によって、設計プロセスを効率化する。さらに、LineStreamのコントローラによって、システムへの外乱を能動的に予測し、リアルタイムで補償することから、精度の向上、およびシステムの機械的な制約の影響を最小限に維持できる。加えて、LineStreamによる台形、S曲線、連続ジャーク(躍度)ST曲線などの軌跡カーブの生成機能で設計を簡素化、複雑な位置シーケンスを実行できる。この他、LineStreamの位置プロファイル生成機能で、開始、所望の状態、速度、加速度およびジャークなどシステム制約に基づいたプロファイルを最適化し、位置間のスムーズな移動を実現する。これにより、パッケージング、ロボティクス、医療用機器、監視システム、マテリアル・ハンドリングおよび機械式ジャイロシステムをはじめとした、精密さを必要とする各種アプリケーションにおいて、これまでにない高い精度を得ることができるとしている。
今回の位置制御機能を備えたソフトウェアソリューションは、TIのマイコンC2000 Piccolo「F2806xM」製品向けの特別なライブラリ群によって実装可能。「DRV8312-69M-KIT」、「DRV8301-69M-KIT」および「TMDSHVMTRINSPIN」など、TIの評価キット上で動作する最新のMotorWareソフトウェアを使うことで、位置制御機能を備えた「InstaSPIN-MOTION」を使った製品開発をすぐに開始できるという。