Freescale Semiconductorは11月29日、産業/車載向け安全基準に対応するため、高速性能と高信頼性を兼ね備えたチョークレスCAN高速物理層トランシーバ「MC33901/34901」2品種を発表した。

様々なネットワーク対応電子システム/デバイスが近接する過酷な産業/車載環境において、電磁両立性(EMC)と静電放電(ESD)保護が極めて重要な要件となっている。「MC33901/34901」は、優れたEMC性能とESD耐性を備えており、外部コンポーネントを必要としないため、全体的なシステムコストを削減できる。また、フェールセーフ機能によってシステムレベルの機能安全がサポートされ、無信号時電流も最小8μAという極めて低い値に抑えられている。

「MC33901/34901」は、デジタルプロトコル情報を、車載ネットワークを介したアナログCAN通信や、産業アプリケーション向けの長距離CANノード相互接続用に変換する。また、幅広いアプリケーションに対応しており、セーフティクリティカルなモータ制御やファクトリオートメーション、ロボティクスといった産業システム、ならびにボディエレクトロニクスやパワートレイン、インフォテイメントといった車載システムに適している。さらに、CAN FD(フレキシブルデータ)アプリケーション要件に対応するため、2Mbpsのボーレートにおいて優れた性能を発揮する。この他、分野別製品オプションとして、「MC33901」に車載向けTxドミナントタイムアウト機能、「MC34901」に産業向け長距離/低ボーレートネットワークサポート機能を用意している。

なお、「MC33901/34901」は、2014年第2四半期に出荷を開始する予定。また、市場投入を迅速化し、様々な内蔵機能のメリットを実証するため、産業市場/車載市場向けに特化した機能セットや小型の評価ボードも提供している。さらに、外部ラボによるOEM認証レポートを提供しており設計の選択を促進するとしている。